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自然豊かな三田の地で地元の食材と共に歩んできた老舗料亭

神戸市の北隣にある三田市は、質の良い牛肉の産地として知られています。昭和20年、三田駅前に料理旅館としてオープンした藤の坊は、その後料亭となりました。現在は、JR三田駅から車で5分の場所にある本店、JR新三田駅から車で5分のさんだ山荘の2店舗で営業されています。今回は、さんだ山荘で社長様にお話を伺いました。

ぼたん鍋。
体の芯まで暖まる。まさに冬ならではの醍醐味です。

「地元で獲れた猪肉を最高の状態で。

兵庫県で有名な鍋料理といえばぼたん鍋。三田・丹波地方では冬になると猪猟が盛んに行われます。藤の坊では、地元三田・丹波の猟師さんから仕入れた猪を新鮮なうちに調理することで臭みもなく、「牛肉よりもあっさりしている」と、驚かれるお客様もいるそうです。猪は猟師さんが食肉加工まで行うのが一般的なのですが、猟師さんの加工技術の良し悪しも味に出るとか。
一般にぼたん鍋は合わせ味噌を使うことが多いのですが、藤の坊では白味噌であっさりと仕上げられています。白ねぎは、兵庫県朝来市の契約畑より直送される岩津葱で、柔らかくて甘いのが特徴。ぼたん鍋には最高の相性なのだそうです。

ぼたん鍋

猪肉は「山鯨」とも呼ばれ、味が良く昔から滋養強壮の食材として食べられてきました。白い脂肪に縁取られた赤い肉を、お皿に盛った様が牡丹の花に似ていることから猪肉の鍋を「ぼたん鍋」と呼ぶようになったという説があります。 兵庫県のぼたん鍋は、2007年に農林水産省主催の農山漁村の郷土料理百選に選定されています。
★食育まめ知識:ねぎの香りで疲労回復?

年間約1000頭しか生産されていない、希少な三田牛。

豊富な山の幸と美味しいお米。

三田の特産品に三田牛があります。江戸時代の三田では、農業に使う牛の毛艶が良く丸々と肥っていることが、牛を大切にし農業に熱心な証としてされたため、牛を肥育する技術が発達したそうです。「神戸牛」「松坂牛」と同じく優れた但馬牛の仔牛を、江戸時代から続く伝統ある肥育技術で育てられた三田牛は、とても美味しいと評判です。
また、三田は松茸・椎茸の産地としても知られています。藤の坊は専用の松茸山を所有しており、秋にはお客様に松茸狩りを楽しんで頂いた後、松茸料理をお出しするというメニューもあるそうです。「三田で食べる三田牛や松茸は、交通費を使っても東京で食べるより安くて美味しい。」と、毎年東京から通われている常連のお客様もいらっしゃるとか。藤の坊で提供しているお米も地元三田のお米。三田で栽培された「コシヒカリ」は、「三田米」と呼ばれており、粘りが強くとても美味しいと喜ばれているそうです。

三田牛の基準。

その1…牛を育てる人が指定生産者であること。
その2…育てる牛が但馬牛であること。
その3…育てる期間が生後28ヶ月以上であること。
その4…育てている間指定生産者以外への移動歴がないこと。
その5…出荷は三田食肉センターへ出荷され、厳しい検査に合格したもの。

基準には含まれていませんが、出荷される牛のほとんどが雌と言う事もやわらかい肉質につながっているそうです。
★食育まめ知識:牛肉に色の違いがあるのはなぜ?

三田は黒豆の丹波黒、丹波栗で有名な篠山市に隣接しているため、丹波地方の食材も豊富。地元で取れたものを地元で消費する地産地消が今も当然のように行われています。地元でとれた食材をいただく良さは、旬の食べ物を知り、新鮮なうちに食べられること、鮮度が良いので栄養価が高いこと、地域経済の活性化、郷土愛、地域の伝統的文化の維持と継承につながっていくことだと言われています。

藤の坊の会席料理

前菜 雛祭り盛り

季節感を大切にする日本料理。女性だけでなく、男性も大変喜ばれる前菜。

三田牛と筍の重ね焼き

三田牛と筍の違った触感が食欲をそそる。 三田の春が口に広がります。

加茂茄子田楽

夏の京野菜「加茂茄子」の田楽。 とろけるような味わい。

ウフ・ア・ラ・ネージュ 黒豆添えて

丹波篠山産黒豆を泡雪に見立てたメレンゲの上の乗せたやさしい味のデザート。

DATA:

店舗情報 料亭 藤の坊 本店

兵庫県三田市横山町4-21F

TEL 079-559-2230 FAX 079-559-5520

営業時間 11:30~14:00(L.o)/17:00~21:00(L.o)

定休日 月曜日

 

藤の坊 さんだ山荘

兵庫県三田市志手原861-1

TEL/FAX 079-563-1112

営業時間 11:00~15:00(L.o)/17:00~22:00(L.o)

※秋期は昼のみとなります。

定休日 月曜日

URL http://www.fujinobo.com/index.html

(2013年02月現在)

 

お陰様で藤の坊は今年で創業68年目を迎えます。
もともとは料亭旅館としてスタートいたしましたが、現在では本店(料亭)とさんだ山荘の2店舗で心づくしのお料理とおもてなしをさせていただきます。三田の厳選された食材を楽しんでいただきたいと思っております。
皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。お気軽にお越しください。

【取材レポート】
大阪から電車で約45分。JR新三田の駅を降りると藤の坊さんが車でお迎えくださいます。(送迎をご希望の際は要予約)約5分程度で有馬富士のほど近く、椎茸園が点在する地域に「藤の坊 さんだ山荘」に到着します。 料亭のイメージそのままの外観に気品を感じ、中に入るとどこか懐かしい佇まい。木の温もりを感じるお部屋に心も癒されます。 里山が多く残る三田は、散策にゆっくりと訪れたい里でした。

 

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