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港町として栄え、早くから西洋文化に触れてきた神戸は、1世帯あたりの年間紅茶消費量が多い街です。私たちの生活と紅茶を身近にしてくれたのがティーバッグの登場。日本で初めて紅茶のティーバッグを作る自動包装機を導入した会社が神戸にあります。

こちらがコンスタンタマシン。1つの機械で1日に5万個程度のティーバッグが製造されています。

日本初のティーバッグは神戸から。

神戸紅茶は90年もの長きにわたり紅茶製造販売を行ってきた日本の紅茶業界における草分け的存在。インド、スリランカ、ケニアなど世界の主要な産地から高品質に特化した茶葉のみを買い付け、日本の軟水に合うようブレンドしています。大正14年から食品卸売業を営んでいた創業者は農学校の教師経験があり、農産物に造詣が深い人物。日本でまだ紅茶文化が浸透していないときからその魅力に注目し、輸入した紅茶を販売していました。昭和32年、英国のリプトン社が本格的に日本市場へ参入することになり、その製造を担うことに。当初はリーフティーの販売だけでしたが、昭和36年にドイツからティーバッグの自動包装機(コンスタンタマシン)を日本で初めて導入。これをきっかけに日本中でティーバッグ紅茶が大量生産されるようになりました。「実は当社では、コンスタンタマシンを導入する以前の昭和27年から、ミシンでティーバッグを縫っていました。手作業なので1日に製造できるのは2,000~3,000個程度。専用の紙はなく、飛騨の和紙を用いたり研究を重ねたようです」と話すのは、代表取締役の下司善久さん。先人たちのこうした努力が、紅茶文化の広がりを後押ししました。

カフェはセルフに近いスタイル。茶葉に香りづけをしたフレーバーティーなども含め、約50種類もの紅茶の中から選ぶことができます。

変わらぬ品質を支える紅茶鑑定士。

神戸紅茶の味と品質を陰で支えているのが紅茶鑑定士です。紅茶鑑定士とは世界中の茶葉の特徴をすべて把握する紅茶のプロフェッショナル。研ぎ澄まされた五感をもち、豊富な経験を積める環境に身を置かなくてはなれない職業のため、日本で名の通った紅茶鑑定士は数名程度と言われています。同社では現在、鑑定士1名と修行中1名が活躍中。世界約160ヵ所の産地エリアから仕入れる茶葉の個性を知り尽くし、多いときには1日数百杯もテイスティング。香りや味などを見極めて買い付ける茶葉を厳選します。毎年同じ茶園で同じロットナンバーのものを買い付けても、その年の気候や日照条件などにより味が微妙に異なるため、一定の味に茶葉をブレンドするのも紅茶鑑定士の重要な仕事。プロたちの妥協のない働きがブランドの地位を高めています。

茶葉は量り売りで購入可能。カフェでいろいろな茶葉を吟味して、自分好みの味を見つけるのも楽しいですよ。

直営専門店から紅茶の魅力を発信。

神戸紅茶は昨年、気軽に本物の紅茶を楽しんでもらいたいと、神戸市東灘区に直営の紅茶専門店「神戸紅茶御影店」をオープンしました。茶葉の販売を行いカフェも併設した店内は、清潔感があり落ち着いた雰囲気。常時数十種類の茶葉がスタンバイし、サンプルで香りを確かめながら好みのものを選ぶことができます。紅茶鑑定士が鋭い目利きで買い付けた高級茶葉や季節限定の味、他ではなかなか扱えない珍しい茶葉も並び、迷ったときは専門スタッフがサポートしてくれます。カフェではリーズナブルに質の高い紅茶が飲めるとあって、連日女性客で盛況。「直営店をオープンして、お客様のご要望を直接うかがえるようになりました。広く紅茶の魅力に触れていただけたらうれしいですね」と下司社長。紅茶にまつわるストーリーに思いを馳せながら、至極の1杯を味わってみてはいかがでしょうか。

神戸紅茶のおすすめ

イングリッシュブレックファスト

ミルクティー用に高品質な茶葉をベストブレンド。ミルクを入れても紅茶本来の風味が損なわれず、深いコクが楽しめます。

シーズン限定の紅茶

シーズン限定の味は、専門店ならではのスペシャルティー。産地ごとにクオリティーが高くなった時期に買い付けます。

オーガニックとフェアトレードの認証を受けている神戸紅茶の商品。生産地の自助組織の発展に貢献し、消費者の健康にも配慮しています。

ミュージアムの要素も備えたカフェ。壁面に飾られた商品の数々に、紅茶の歴史を垣間見ることができます。

DATA:

神戸紅茶株式会社

兵庫県神戸市東灘区住吉浜町16-2

TEL 078-851-7281

URL 公式 http://www.kobetea.co.jp

URL 店舗 http://www.kobe-tea.com

(2015年2月 現在)

 

神戸紅茶 からのメッセージ

3月1日には観光客が多く訪れる神戸市中央区「北野工房のまち」にも紅茶専門店の2号店をオープンしました。こちらではさらに紅茶に親しみをもっていただけるよう、カップでのテイクアウトも始めます。もちろん味は本格的。ぜひお立ち寄りください。

【取材レポート】
おいしい紅茶を淹れるコツを下司社長にうかがいました。まずは水道の蛇口から汲みたてのたっぷり空気を含んだ水を準備。ティーポットやカップはあらかじめお湯で温めておきます。水道水を完全に沸騰させ、茶葉の入ったティーポットに注ぎ、ふたをしてじっくり蒸らすこと2~4分(茶葉が大きいほど時間は長めに)。カップに手早く注ぐと風味豊かな紅茶の出来上がりです。ティーバッグの場合は、お湯をカップに注いだ後、ティーバッグをカップのふちから滑らせて入れ、ソーサーなどでふたをして蒸らすとおいしくなるそう。アイスティーを入れる際に白く濁るのが気になる人は、紅茶が熱いうちに少し砂糖を加えておくのもポイントだとか。お試しあれ。

 

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