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貧困、紛争、環境破壊など、大きな問題が山積している開発途上国。地球全体の問題として捉え、世界の国々が解決に向けて取り組んでいくことが急務とされています。「日本人も開発途上国の今に目を向けてほしい」。そんな思いを込めて、JICA関西の食堂では現地で親しまれているエスニック料理を提供しています。

JICA関西は阪神・淡路大震災後に復興プロジェクトとして整備された神戸東部新都心にあります。

「人を介した国際協力」を合言葉に。

JICA(Japan International Cooperation Agency:独立行政法人国際協力機構)は、開発途上国へ国際協力を行う日本のODA(政府開発援助)実施機関。技術協力、有償資金協力、無償資金協力を一元的に担っています。本部は東京にあり、JICA関西は全国に15ある拠点の1つ。2012年にJICA大阪とJICA兵庫を統合して誕生し、現在は近畿2府4県を管轄しています。こちらでは主に産業開発、防災、環境管理に重点を置いた人材育成に注力。約140か国の開発途上国から年間1,500名ほどの研修員を受け入れ、技術研修を実施しています。また、青年海外協力隊員やシニア海外ボランティアなど、市民参加協力のボランティア派遣にも積極的に取り組んでいます。

ハラル食は専用の調理器具を使い、管理を徹底。対応しているメニューにはプレートを掲げてわかりやすく。

気軽に文化交流できる場所。

JICA関西では開発途上国をより身近に感じてもらうため、研修員のための食堂を一般にも開放。開発途上国の家庭でよく食べられているエスニック料理が月替わりで登場し、好評を得ています。取材に訪れた8月はアフガニスタン料理。プレートにはスパイスが効いた個性的なおかずが並びます。中東ではポピュラーだというパスタ入りのライス「シャアリーヤ」も白いごはんに慣れた日本人には新鮮。
食堂ではこのほか、イスラム教向けのハラル食やベジタリアンメニュー、TFTメニュー(代金の一部が開発途上国の学校給食への寄付金となる)、和食もあり、選ぶのが楽しくなる豊富なラインナップ。研修員たちと混じってランチを楽しむ若者や子連れで訪れるお母さんたちの姿も見られ、文化交流の窓口となっています。

大きな窓から差し込む陽の光が心地良く、開放的な食堂。風を感じながら食事ができるテラス席も完備。

食べることで開発途上国を知る。

エスニック料理のメニュー企画に携わるのは、JICA関西市民参加協力課の押川さん。押川さんは元青年海外協力隊員ではあるものの、エスニック料理でよく取り上げられるアフリカや中南米などの開発途上国での活動経験はなく、現地の食に関する知識もゼロ。「毎月メニューを考えるときは料理長と試行錯誤。資料を調べたり、現地滞在経験のあるスタッフにリサーチしながら決めています。情報収集に苦労したのは、西アフリカに位置するトーゴ共和国の料理。東京の大使館に連絡し、レシピを教えてもらいました」。開発途上国の料理はスパイスが効いた独特なものが多く、好みの分かれる味は日本人向けにアレンジ。手に入りにくい食材は似たもので代用することもあるそう。あらゆるエスニックメニューを試食してきた押川さんのおすすめはデザート。「見た目と味のギャップが大きく、意外性を楽しんでもらえると思いますよ」。

JICA関西食堂の月替わりエスニック料理

8月はアフガニスタン料理

メイン料理のシチューに、主食、副菜、スープ、デザート。どれもエスニック料理ファンにはたまらない味です。

バーミヤ、シャアリーヤ

メインは中近東でよく食べられているスパイシーなオクラのシチュー「バーミヤ」。パスタ入りご飯「シャアリーヤ」と一緒にいただきます。

バンジャンボラニ、シェルワ エ ピアワ

ナス炒めのヨーグルトソース和え「バンジャンボラニ」。ジャガイモのスープ「シェルワ エ ピアワ」はピリッと刺激的な味。

フィールニ

デザートには牛乳プリン「フィールニ」を。カルダモンとローズウォーターが使われているのが特徴です。

DATA:

JICA関西食堂

兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2 JICA関西1F

TEL 078-261-0341

営業時間 11:30~14:00/17:30~22:00(各終了30分前 L.o)

定休日 年中無休 (年末年始を除く)

URL http://www.jica.go.jp/kansai/

(2015年8月 現在)

 

JICA関西 からのメッセージ

食堂ではなかなか味わうことのできないエスニック料理を用意しています。アフリカ、アジア、中南米など各国から訪れた研修員たちが利用し、異国情緒もたっぷり。土日も営業しているので、散歩や買い物のついでに気軽に立ち寄ってください。

【取材レポート】
取材に訪れた8月は、毎週木曜日に民族衣装を着用するクールビズを実施。押川さん(右)と松浦さん(左)もお似合いです。
食堂のショーケースには丼ものやカレーライスなど、日本人に馴染み深いメニューもバラエティ豊かに並んでいました。セットメニューでは味噌汁を選ぶこともでき、日本食は研修員たちに人気なのだそう。気の抜けない研修期間中。やさしい味の日本食が、研修員たちの心に安らぎをもたらしているのかもしれません。

 

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