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店主の斬新なアイデアと大阪人らしい遊び心が生んだカレー麺。黄金色に輝く一皿は、食べ進めるほどに味わいが増しクセになります。数々のメディアにも取り上げられる個性派麺はどのように誕生したのでしょうか。

時を刻むテーブルとイス。店内はまるで昭和にタイムスリップしたかのよう。「今も週に3度通ってくれる常連さんがいてくれるのでがんばれる」と尾上さん。長年夫婦で切り盛りしています。

味も値段も昔のままに

のれんわけで独立し、商店街に店を構えて40年。力餅食堂中崎店は麺類や丼物が主力の、昭和ノスタルジーが漂う庶民的な店。店頭ではガラスのショーケースにおはぎや赤飯を並べて販売しています。

「今ほどスーパーやコンビニがなかった時代は夜10時まで営業していてね。近くにメリヤス工場があったから商店街にも活気があって、そこの社員さんたちやご近所の家族連れやらが昼も夜もよく食べに来てくれたよ」。

目を細めて昔を振り返るのは、店主の尾上保和さん。周辺には安さを売りにする飲食チェーン店が増え、店前の人通りもすっかりまばらになりました。それでも昔のままの手作りの味は曲げず、うどん1杯350円という20年間変わらない価格で勝負しています。

黄金カレー麺は小麦粉にどれだけの割合でカレー粉を加えるかかなり頭を悩ませ、ようやく誕生した力作

店を支える黄金カレー麺

お客さんには出来立てを味わってほしいと、仕込みはいつも早朝から。昆布とかつおで丁寧に出汁を取り、きつねずし用のあげを炊いたり、もち米から蒸しておはぎを作ったりと夫婦二人三脚で分担しながら進めます。「うちのはどの料理にも日持ちがするようなもんは入れてないから、安心して食べてもらえるよ。その分手間はかかるけどね」。

変わりゆく時代に取り残されないようにと尾上さんが知恵を絞り、「よそにはないもんを」と生まれたのが黄金カレー麺。麺にカレー粉を練り込んだオリジナル手打ちうどんの味はメディアにも取り上げられ評判となり、今では店の名物に。お客さんからの要望で、すべての麺料理を黄金カレー麺に変更することも可能になりました。「きつねうどんや鍋焼きうどんも注文があれば。味の評価は好みやね。興味本位で注文される人が多いんとちゃうかな」。

カレー皿うどんはざるよりさらにスパイシー。上にかかったカレールーはよく煮込まれて具材の形がほぼなくなりトロトロ

また食べたくなる独特の風味

冷水でキリッとしめた「カレー麺ざる」は、食欲が落ちたときもするりとおなかにおさまるメニュー。麺の風味を生かす白しょうゆベースのやや甘めのつゆが、コシのある細麺に絡みます。通なら麺はのど越しで味わいたいところですが、こちらだけは例外。「しっかり噛んでもらったほうが麺の良さは引き立つはず。噛めば噛むほどカレーの風味が強くなるよ」と笑う尾上さん。つゆを付けず塩で食べるのもおすすめと聞いて試してみると、カレーのスパイシーさがくっきりと輪郭を増し、香りも高くなります。

ざると人気を分けるのが太麺を使った「カレー皿うどん」。4~5時間かけて煮込んだやや濃いめのカレールーを、茹でたてのソフトなカレー麺にたっぷりとかけます。味の奥に忍ばせたこしょうと七味がアクセント。ピリリと舌を指す刺激にうっすらと汗がにじみます。白ごはんとのセットも用意してあるのは、主食の重ね食べを好む大阪ならでは。「余ったルーを白ごはんの上にかけて食べる人も多いよ」。個性際立つ麺は大阪人の胃袋をがっちりとつかんでいます。

力餅食堂 中崎店 のおすすめ

カレー麺ざる

苦労を重ねて誕生した黄金カレー麺。やわらかなつゆの味わいとパンチのある麺のコラボが後を引くおいしさです

カレー皿うどん

カレーライスのごはんを黄金カレー麺に変えた一品。カレー×カレーのマッチングがスパイシー好きにはたまらないはず

おはぎ

1個でおなかを満足させてくれるおはぎ。自家製あんはあっさりめに炊き上げ、きなこの中にもあんこが忍ばせてあります

DATA:

力餅食堂 中崎店

大阪府大阪市北区中崎1-9-2

TEL 06-6372-1458

営業時間 11:00~19:00

水曜休み

 

力餅食堂 中崎店 からのメッセージ

黄金カレー麺はどこにもないメニューで、店に足を運んでいただかないと食べられない味です。ぜひ出来立てを食べに来てください。

【取材レポート】

黄金カレー麺を使ったもう一つの人気メニューが「虎ざる」。こちらはカレー麺とコーヒー麺を交互に盛り、虎縞に見立てたユニークな一品。言わずもがな、阪神タイガースファンのウケは抜群です。黒い麺を作るのにも試行錯誤したと話す尾上さん。竹炭やイカ墨も試してみて、クセのないコーヒーが一番しっくりきたとか。下町らしい愛嬌のあるグルメ。こちらもぜひご賞味あれ。

 

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