お気軽健康cafe あげは。

新鮮な野菜を使ったランチやディナーはお腹いっぱい食べても罪悪感が少ないと、神戸の女性たちの間で人気が衰えない「お気軽健康cafe　あげは。」。「人にやさしいものを」というこだわりは食材と調理法、空間にまで及んでいます。

壁にはしっくいに木炭を加えた自然素材を用い、空間づくりにも体を思うやさしさが散りばめられています（画像上）。せいろで蒸された野菜は素材の甘みやうま味の宝庫。つけだれが添えられていますが、まずはそのままで味わうのもおすすめ（画像下）。

健康を意識したやさしい味が人気

おしゃれな雑貨店などが立ち並ぶ通りに店を構えて10年。「お気軽健康cafe　あげは。」は神戸のヘルシーごはんカフェの草分け的一軒です。

オープン以来変わらず、野菜好きな人やヘルシー志向な人に愛されているメニューは「季節のせいろ蒸しごはん」。せいろのふたを開けると、ぎっしり詰まった野菜からふわりと立ち上る湯気と香り。蒸したてはしっとりホクホクで素材の甘さが際立ち、体が喜ぶおいしさです。

献立はスタッフが契約農家から届く新鮮な野菜を中心に、玄米や麦味噌の味噌汁に合うおかずを立案。栄養バランスやボリュームに心を配り、見た目にもカラフルです。丁寧に取った出汁をベースにした控えめな味付けは、素朴さがありながら家ではまねできないこだわりにあふれています。

品質にこだわって仕入れている玄米や白米、大豆を買って帰ることもできます（画像上）。豊富なビタミンとミネラルを含んだ玄米はこだわりの水で洗米し炊き上げています（画像下）。

カフェの域を超えた一皿に満足

野菜が主役だったころを経て、豚肉や鶏肉を使ったバラエティに富んだメニューも並ぶ今。「あげは。」はお客さんのニーズの変化や食のトレンドに合わせ、静かに進化しています。

現在厨房で腕をふるうのは、イタリアンをはじめさまざまな調理場を渡り歩いてきた経験豊富な料理長。「体にやさしい味」「野菜がたっぷり取れる」という同店が長年掲げてきた基本の姿勢はそのままに、手間やこだわりはさらにバーションアップさせました。

その一端を知れるのが、夏のおすすめコースの「うなぎ蒲焼きの炊き寄せごはん」です。四角い木のお重に季節の炊き込みごはんを敷き詰め、その上にふっくらジューシーなうなぎの蒲焼やさつまいものレモン煮、プリッと煮たエビなど、一品ずつ手をかけた味を鮮やかに盛り付け。サイドには自慢の出汁に季節野菜の彩りを添えた茶碗蒸しが付く豪華さです。このメニューはカフェごはんの域を超え、一流和食店に近づくクオリティの高さ。ハレの日にオーダーしたい特別感があります。

照明にちょこんとあしらわれたちょうちょは、「あげは。」の店名にちなんで（画像上）。陽の光がやさしく降り注ぐテラス席もおすすめ。屋根があるので雨の日も心地良くくつろげます（画像下）。

スタッフおすすめのカレーも見逃せない

「実は日替わり本格オリジナルカレーもおすすめです」と教えてくれたスタッフさん。独自の配合でブレンドした何種類ものスパイスを炒めて香りを引き出し、水は一滴も加えないのが「あげは。」流。野菜の水分のみで煮詰めていくことで、うま味が凝縮したコク深い味に仕上がっています。疲れが溜まってなんとなく食が進まないという日も、スパイシーな香りと辛みが食欲を刺激。食べたあとは元気になれそうなメニューです。

辛いものを食べた後にぴったりなスイーツもスタンバイ。野菜が使われているものもあり、穏やかな甘さが口の中をリセットしてくれます。