育つにつれ脂が乗る出世魚、ブリ。

同じ種類なのに、成長にともなって名前が変わる出世魚。ブリの場合、関東ではワカシ→イナダ→ブリ、関西はツバス→ハマチ→ブリといった具合に変化しますが、これも代表的な呼び方の一部であって、地域により様々です。“成長”や“出世”にあやかって、祝いの席や贈答にも使われます。 大きく成長して脂の乗ったブリには、不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富です。不飽和脂肪酸には、脳の働きを活性化したり、血栓の発生を抑える、血中コレステロールを下げる、動脈硬化や高血圧の予防といった優れた作用があると言われています。酸化しやすいのですが、ブリには酸化を防ぐビタミンEが含まれているのもうれしいですね。また、ビタミンB群やビタミンD、鉄分などのミネラルも含まれます。特に血合いの部分に多いので、取り除かずに積極的に食べたいですね。

年の暮れにブリをおくる風習?

回遊魚であるブリは、孵化してある程度育った後、春から夏にかけて成長を続けながら北上します。産卵のために南下してくる、11月から1月にかけての寒さの厳しい冬に水揚げされるブリのことを「寒ブリ」と呼びます。昔から、富山湾で水揚げされる頃が、最も脂が乗っておいしいと言われているのだとか。富山県の西部の方では、娘を嫁に出した家がその年の暮れに歳暮として嫁ぎ先へブリを丸ごと1尾贈り、受け取った家はその半身をお返しするという風習があるそうです。出世魚の代表格であるブリにあやかって、嫁ぎ先のご主人の出世や子どもの健やかな成長を願う思いが込められているようです。 また同じ時期、九州の北部の地域などでは、逆に嫁ぎ先の家から嫁の実家へブリを贈るという習わしがあり、これは「嫁ぶりがいい」ということで、お嫁さんの頑張りを実家へ伝える意味があるのだそうです。どちらにしても、旬のおいしい時期に縁起もののブリをいただけるのは羨ましいことかもしれませんね。

脂が乗った寒ブリをあっさりといただくレシピ

ブリと湯葉のしゃぶしゃぶ|作り方

  1. 大根はすりおろし、巻きすにのせて余分な水分を切る。湯葉は水に漬けて戻してから縦長の4等分に切り、端からくるくると巻いておく。
  2. ブリは、刺身で食べるよりも薄めの5mm厚にスライスする。
  3. ミツバは軸から葉をはずし、軸は4cmの長さに切る。 葉ネギは小口切りにする。ブリ、湯葉、ミツバを皿に彩りよく盛り付ける。
  4. 小さめの器を4つ用意し、大根おろし、葉ネギ、ポン酢しょう油をそれぞれ1/4量ずつ分け入れて、おろしポン酢を作る。
  5. うどんすき鍋や土鍋などを用意し、昆布のだし汁を入れて火にかける。沸騰したら、それぞれの具をしゃぶしゃぶにして、おろしポン酢でいただきます。
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