楽農レストラン 育みの里 かんでかんで
神戸市営地下鉄の終点「西神中央駅」から山を越えると、駅前の賑やかさは一転し、田園地帯が広がります。そんなのどかな田舎でひときわ賑わいを見せるのが、「地産地消」「食育」「旬」がコンセプトの「育みの里 かんでかんで」。地元はもちろん、遠方からも多くのお客様が訪れる同店を訪ねました。
野菜の力強い味が楽しめるバリエーション豊富な料理は、キッチンで働く地元の主婦の方々の手作り。「家族の健康のために野菜中心の料理を作りたい」という主婦の皆さんの献立のヒントにもなっているそう。
野菜本来の姿と味を楽しもう
キュウリは本来、イボがあるもの。しかし、輸送の段階でイボの部分から傷むこと、食感・手触りが悪いことから、”イボなし”がもてはやされるようになりました。トマトも、先が尖っているものが美味しいのですが、ラップをすると破れてしまうので、”へそなし”が主流に。こうして流通しやすい品種改良された野菜が販売されるようになり、野菜本来の味を知る機会が減りつつあります。旬を感じて、素材本来の味を楽しむことで、心も体も健やかに保ちたいですね。野菜収穫体験コースは500~800円。摘んだ野菜や果物は持ち帰りOK。4月~6月上旬はイチゴの収穫体験が人気。
農業体験で楽しみながら米作りを学ぶ
「育みの里 かんでかんで」のある兵庫楽農生活センターでは、「コウノトリ育む農法」による稲作が体験できる「親子農業体験教室」を実施しています。参加者は5回のイベントで、田植えや除草、稲刈りなどを行います。また、イベントでは田んぼに住む生き物調査も実施しているので、子どもたちも楽しみに訪れています。最終回は、自分たちで育てた新米を飯盒で炊き、新米の味を堪能。収穫した玄米20kgは記念品として持ち帰ることができます。
開催時期:6月~10月 参加費:1万3,000円(税別)
野菜の力強い味わいが楽しめる定番メニュー
野菜のせいろ蒸し
湯気立つせいろの中に見えるのは、ほくほくに蒸し上がった旬の野菜。1年を通して楽しめる人気の定番です。
季節野菜のピクルス
「野菜の切れ端を捨てるのはもったいない」という思いから考案したこのピクルスは、農林水産大臣賞を受賞した看板メニューです。
DATA:
楽農レストラン 育みの里 かんでかんで
兵庫県神戸市西区神出町小束野30-17
TEL 078-964-3008
営業時間 11:00~16:00
定休日 無休
URL http://www.to-ho.co.jp/farm/restaurant/index.html
(2014年5月 現在)
【取材レポート】
店内は広々としていますが、昼の12時にもなるとほぼ満席に。週末は特に込み合うので、早めの到着をおすすめします。
同店では、店で出る生ゴミから作った堆肥を自社農場で使う「ゼロエミッション」に取り組み、環境に配慮した循環型農業を実践しています。「育みの里 かんでかんで」でいただける美味しい野菜を育むためには、環境を守ることも大切なのだと実感しました。