鹿鳴茶流 入舩
日本でジビエ料理がもてはやされたころ、高級食材として一目置かれていた鹿肉。ところが近年、国内での頭数が急増し、鹿は田畑や野山を荒らす厄介者に。食肉として好む人も少なくなりました。しかし本来は栄養価が高く美味な肉。それを広く知ってもらい、食べることで環境保全にもつなげたいと取り組む料理店があります。
シックなインテリアでまとめられた店内。カウンター席、テーブル席のほかに個室も完備しています。
直火炙りのモモ。冷めてもやわらかな肉質はそのままで、ゆずこしょうやゴマ油で風味を加えるのもおすすめ。下は赤身の旨みを楽しめる、鹿ステーキです。
鹿の角や革も無駄なく活用。ボタンやアクセサリーに加工し、系列のアパレル店で販売しています。ニホンジカ革の製品は、非常に軽くてしなやか。老若男女問わず人気です。
鹿鳴茶流 入舩のおすすめ
日替わりランチ
小鉢、メイン、サラダ、ごはんに麺料理(フォー)まで付いてくるサービス定食。メインはもちろん鹿肉料理が日替わりで登場します。
鹿カツ弁当
ランチ時にはボリュームたっぷりのお弁当も用意してあります。ワンコインでおつりが来る良心的な価格。
鹿串カツ
鹿肉自体があっさりしているので、油で揚げてもしつこさはありません。サクサクの衣でお酒がすすむ一品です。
鹿ステーキたたき風
他ではなかなか味わえない一皿。適切に処理した肉であれば、こんな珍しい食べ方もできます。
DATA:
鹿鳴茶流 入舩
兵庫県神戸市中央区元町通1-9-8 元町マンションビル1F
TEL 078-321-0295
営業時間 11:30~15:00/17:00~23:30
定休日 水曜
(2015年9月 現在)
【取材レポート】
実は鹿肉が苦手だった記者。以前口にした鹿肉料理があまりにも野性味にあふれ、すっかりトラウマとなっていました。今回取材を申し込んだときに「試食させてください」と申し出たものの、大丈夫かなと心の奥では不安が募るばかり。そしていざ実食のとき。恐る恐る口に込んだところ、すぐに気が付きました。「うん?前とは違う」と。あの鼻をつくニオイがない!食べられる!むしろ私好み!完全に調子に乗って、全メニュー制覇したい気分になりました。鹿さん、今まで誤解していた私を許してね。