赤穂市立海洋科学館・塩の国
海水を利用した塩づくりには、塩資源に恵まれなかった日本の知恵が集約されています。原始の時代からすでに始まったとされている製塩方法は、人々の努力により磨き上げられ、時代とともに進化してきました。その歴史の一端を垣間見ることができるのが、赤穂市立海洋科学館・塩の国です。
塩田発展の礎となった揚浜式塩田。塩浜が高いところにあり、人が海水をくみ上げるにはかなりの労力がかかっていました。
流下式枝条架塩田を最後に、昭和46年で塩田による製塩は廃止されました。
赤穂で使われていた製塩用具の模型。昔は塩田で働く労働者にとって、なくてはならないものでした。
赤穂市立海洋科学館・塩の国のみどころ
かつての製塩技術を復元
塩田の変遷を知ることができる塩の国。こちらは復元された入浜式塩田と製塩作業所。
塩のギャラリー
塩のギャラリーでは、巨大な岩塩が展示されていたり、塩の結晶を観察することもできます。
瀬戸内海と塩
館内は「瀬戸内海と塩」をメインテーマに、海と塩、赤穂についてをわかりやすく展示しています。
流下式枝条架塩田の塩
施設内の製塩作業所で、復元された流下式枝条架塩田のかん水から作られた塩。入館された方にはお土産として渡されます。
DATA:
赤穂市立海洋科学館 塩の国
兵庫県赤穂市御崎1891-4
TEL 0791-43-4192
営業時間 9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日 火曜日(祝祭日は翌日)、年末年始(12/28~1/4)
入館料 大人(高校生以上) 200円、小中学生 100円 (特別展開催期間中は別途料金)
(2015年10月 現在)
【取材レポート】
来館のお土産に施設内で作られた塩をいただきました。粒が粗くそのまま舐めると塩味が強いのですが、炊き立てのごはんで塩むすびを作ってみると、お米の甘さを引き出し、まろやかな味わいに変化。シンプルな食べ方こそ、赤穂産の塩の上質さがわかると実感しました。また今回は特別に、横山さんから塩の知識をたくさんレクチャーしていただきました。目からウロコの情報が満載だったのですが、なかでも私が関心を抱いたのはある動物実験。それは、生き物はストレスを感じると塩味の強いものを好む傾向にあるというものでした。身心と味覚には強いつながりがあるのだなあと考えさせられる大変興味深いお話でした。