結音茶舗
きちんとした作法を知ろうとすると、堅苦しくなりがちな日本茶の世界。気軽においしさに触れられる隠れ家的日本茶カフェ&バーを見つけました。
湯を沸かす道具も味を決める大事な要素。鉄瓶は湯がまろやかになり鉄分が溶け出しとろみがつくのだそう。水は軟水のミネラルウォーターを使用。「最後の一滴にうま味が凝縮されているんです」と山岡さん。余すことなく注ぎ切ることも最後までおいしく日本茶を飲むためのポイント。
日本茶のカクテルは1煎目は普通にお茶として飲んでもらい2煎目をカクテルに。ベースは茶葉によって異なり、焼酎や梅酒など。若緑鮮やかな「大川」の茶殻は即席のおひたしに。苦味のない初々しい味に白いごはんが欲しくなります。
ほうじいなりは左から小松菜、長芋わさび、抹茶塩と3種にアレンジ。左から食べ進めて味と食感の違いを楽しんで。日本茶に合うお菓子もオリジナル。お茶をベースにしたさまざまなうま味はほっこり優しい味わいです。
結音茶舗のご紹介
ほうじいなり御膳
濃いめに出したほうじ茶で炊いたご飯と揚げでおいなりに。お米の食感と香りを保つため、オーダーが入ってから作ります。手作りのおばんざいは日替わり。
大川(玉露)
ごこうと呼ばれる品種で宇治の在来種。1煎目のふっくらとした香りと濃密なうま味は鮮烈な印象を残します。
玄米茶のくるみゆべし
玄米茶を挽いて粉にしたものを餅に混ぜ、上からもたっぷりふりかけた芳しいお茶うけ菓子。中に忍ばせたくるみが香ばしい。
DATA:
結音茶舗
大阪府大阪市中央区谷町六丁目14-2 路地奥
TEL 06-4305-4926
営業時間 12:00〜深夜24:00(ランチタイム 12:00〜15:00)
定休日 月曜・第3火曜休み
※営業時間・休みに変動あり
【取材レポート】
山岡さんに家でも簡単に日本茶をおいしく淹れるテクニックを教えてくださいとお願いすると、「おすすめは熱湯氷出しです」とのこと。急須の中に氷をたっぷり張り茶葉を10〜15g加え、そこへ熱湯を注ぎ入れるだけ。湯量によりますが一般的な急須200ccを使用するのであれば蒸し時間は約3分 ボトル700cc以上であれば10分ほど置いてください。手軽ですがきちんとうま味が引き出され、満足できる味になるそう。ただし水道水ではなくミネラルウォーターがベスト。「水道水を使うなら一度沸かし切って、一晩寝かせカルキを抜いたものを使用してくださいね」。