車海老(クルマエビ)

クルマエビ科クルマエビ属の一種である「車海老(クルマエビ)」。味の良さや天然物の減少などにより伊勢海老と並ぶ高級食材の一つに挙げられます。名前の由来は、身体を丸めた時の縞模様が車輪を想像させることからそう呼ばれています。生息地は、日本の北海道南部以南、インド洋・西太平洋・地中海南部辺りの波が穏やかな内湾・内海や汽水域の砂泥底に生息する車海老。昼間は砂泥の中に潜り目を出し休み、夜になると藻類や貝類・小魚などの餌を求めて海底近くで活動する夜行性です。

市場に出回るものは15〜20cm程が主流ですが、大きなメスの場合は30cm程度にも成長します。また、サイズによっても呼び名が変わり、10cmまでの小さなもので「サイマキ」、15cm中位までのもので「マキ」、そして20cmまでのものは「クルマ」、それ以上のサイズになると「オオグルマ」と呼ばれます。寿命は長くて3年程度。そして車海老が美味しい旬の時期は、甘みの成分であるアミノ酸のグリシンが多くなる晩秋から冬となります。

車海老の栄養成分


・ビタミン類
細胞の新陳代謝を即して皮膚や粘膜の機能維持と成長を促すビタミンB2、糖質の代謝を助けてエネルギーを作り出すビタミンB1、脳神経を正常に機能させる役割であるビタミンB6、そして貧血予防をするビタミンB12などを含みます。

・タウリン
アミノ酸の一種。疲労回復の効果や視力や肝機能などの機能補助、そして免疫機能維持や抗酸化作用に効果的です。

・亜鉛
味覚を正常に保つ役割を果たし、髪や肌の健康維持、アンチエイジングや生活習慣予防にも効果が期待されています。人体に必要とされる必須ミネラル16種類の中の一つです。

・タンパク質
脂肪分が少なく、低脂肪抗タンパク質のヘルシーな動物性食材です。ヘルシーな食材としても注目がされています。

車海老の選び方・保存方法


生きているものか冷凍のものを選びましょう。長いヒゲが残り、身が透明で引き締まった肉厚と感じる元気があるものを選びましょう。頭や尻尾が黒っぽくなく、縞模様が鮮明に濃く出ているものが良いでしょう。

保存方法をする場合は、痛みやすい頭を切り落とし、背ワタなどの下処理をしておきましょう。時間が経つと臭みが出てくるので早くいただくのがおすすめです。

エビと帆立のワイン蒸し 醤油ミルクソース
(醤油が香るヘルシーなフレンチ風蒸し焼きです)


エビと帆立のワイン蒸し 醤油ミルクソース

材料|4人分(塩分量1.1g)

  • 有頭エビ・・・・4尾
  • ホタテ貝柱・・・・8個
  • マッシュルーム・・・・4個
  • コマツナ・・・・100g
  • レンコン・・・・25g
  • 塩・・・・少々
  • 油・・・・適量
  • 白ワイン・・・・大さじ2
  • 牛乳・・・・大さじ2
  • ミリン・・・・大さじ2
  • しょう油・・・・大さじ1弱

エビと帆立のワイン蒸し 醤油ミルクソース|作り方

  1. エビは、殻付きのまま頭ごと縦2等分に切り、背ワタを取り除いておく。
  2. マッシュルームは、2等分に切る。コマツナは、4cmの長さに切りそろえておく。レンコンは薄い半月切りにして、水にさらしてザルにあげる。
  3. 小鍋にミリンを入れ、弱火で加熱して数秒沸騰させて、煮切りミリンを作る。牛乳としょう油を加え、火を止める。
  4. フライパンを強めの弱火にかけて温め、薄く油をひく。コマツナ、レンコン、マッシュルームを混ざらないように並べ、蓋をして蒸し焼きにする。途中で様子を見ながら全体に火を通し、バットにあける。
  5. エビと帆立のワイン蒸し 醤油ミルクソース
  6. 空いたフライパンをサッとふき、再び薄く油をひいて強めの弱火にかける。エビに塩を軽く振り、殻を下にして並べ、白ワイン(大さじ1)を回しかけて蓋をし、蒸し焼きにする。エビに火が通ったら取り出す。
  7. (5)と同様に、フライパンをサッとふいて薄く油をひき、強めの弱火にかけ、塩を軽く振ったホタテ貝柱を並べる。蓋をせずに両面をこんがりと焼きあげたら、仕上げに白ワイン(大さじ1)をまわしかけて火を止め、ホタテ貝柱を取り出す。
  8. (6)の、フライパンに残った焼き汁を、(3)の小鍋に加えて火にかけ、軽く温めてソースを作る。
  9. 皿に、エビ、ホタテ貝柱、野菜類を4等分して盛り付け、(7)のソースをまわしかける。