長芋

ヤマイモ科ヤマイモ属の根菜である「長芋」。中国から伝わり日本では縄文時代後期から栽培されたと言われています。現在国内では主に北海道や青森県、東北地方などで生産されています。

種類は「ヤマノイモ」「ジネンジョ」「ダイジョ」の3種に大きく分かれます。さらに「ヤマノイモ」の形態は、長形種「ナガイモ」、扁形種「イチョウイモ」、塊形種「ツクネイモ」の3種に分かれます。スーパーなど一般的に流通している長芋は、「ガンクミジカ」と呼ばれる青森県の在来種を改良したものです。

長芋の収穫は、4〜5月の「春掘り」と12〜1月の「秋掘り」の年2回。「春掘り」は、旨味成分が凝縮し熟成された美味しさ、「秋掘り」は、皮が薄くみずみずしさを味わえます。

長芋は人にアレルギーを及ぼすことがあります。2パターンのアレルギーがあり、一つは長芋の成分シュウ酸カルシウムの針状の結晶が皮膚を刺激して起きるもの、もう一つは食物に対するIgE抗体が引き起こすものです。発症した場合は、すぐに食べるのをやめ、医療機関でのアレルギー検査など、医師に相談してください。

長芋の栄養成分


・食物繊維
不溶性食物繊維を豊富に含む。胃腸の中で水分を吸収し膨らみ、腸を刺激し便通を促します。便秘予防に効果的です。

・カリウム
ミネラルの一つ。浸透圧維持や水分保持などの重要な役割を担います。余計なナトリウムを排出する作用があるので、高血圧予防、むくみ改善、筋肉を正常に保つなどの効果があります。

・ビタミンB1
水溶性ビタミンの一つであり、疲労回復ビタミンとも呼ばれています。炭水化物などの糖質エネルギーに変わる役割を果たし、脳や神経系の円滑な情報伝達、さらには皮膚や粘膜を保護する働きや、アルコールの分解もしてくれる、体に欠かせないビタミンです。

・ジアスターゼ
消化酵素の一つ。でんぷんを消化する働きがあります。この酵素のおかげで長芋の生食ができます。

長芋の選び方・保存方法


・選び方
太さや重みがありそして均一、さらには真っ直ぐに伸びているもの。表面に艶と張りがあるもので、ひげ根は元から少ないものを選びましょう。

・保存方法
カットされていない長芋は、キッチンペーパーなどで包み、冷蔵庫の野菜室に入れることで約1ヶ月程保存ができます。カットされたものは、乾燥と酸化を進めさせないために、切り口を密着させるようにラップで包み込んでから冷蔵庫で保存すると、10日程度美味しくいただけます。食べられる状態にしてからの冷凍保存も可能です。いただく際には、自然解凍してください。

長芋とセロリのサラダ
(ヨーグルトを使ったクリーミィなドレッシングで)


長芋とセロリのサラダ

材料|4人分(塩分量0.4g)

  • ナガイモ・・・・160g
  • セロリ・・・・70g
  • 黄ピーマン・・・・80g
  • サニーレタス・・・・80g

  • [ドレッシング]
  • ヨーグルト(無糖)・・・・大さじ2
  • 粒マスタード・・・・大さじ1
  • 白練りゴマ・・・・小さじ1
  • 砂糖・・・・大さじ1/2
  • 塩・・・・小さじ1/8

長芋とセロリのサラダ|作り方

  1. ナガイモは皮をむいて、1cm厚の輪切りにしてから、半月切りにする。さらに、1cm幅の食べやすい大きさに切る。
  2. セロリは外側の堅い筋を取り、1cm幅に切る。太ければ、ナガイモに合わせて食べやすい大きさに切る。熱湯でセロリをサッと湯がき、ザルに上げて冷ます。
  3. 黄ピーマンは、1.5cm角に切る。レタスは洗って水気を切り、食べやすい大きさにちぎっておく。
  4. ボウルに、ドレッシングの材料を全て入れて、混ぜ合わせる。
  5. 器にレタスを入れ、ナガイモ、セロリ、黄ピーマンを盛り付ける。(4)を等分にかけて、いただきます。
  6. 長芋とセロリのサラダ