しめじ
「香りまつたけ味しめじ」
「きのこの中で香りなら松茸、味ならしめじ」という意味で使われる言葉ですが、このしめじとは私たちが普段食べているしめじではありません。
「味しめじ」のしめじは「ほんしめじ」のことで、私たちが普段食べている「ぶなしめじ」とは品種が異なります。「ぶなしめじ」は人工栽培が容易なため、一般に広く流通していますが、「ほんしめじ」は人工栽培が難しく、天然物の収穫量もとても少ないため希少価値の高いきのこです。そのため、しめじといういえば「ぶなしめじ」というのが一般的になっています。
「ほんしめじ」は厚みのある茶色の傘とトックリのようにふっくらとした白い軸が特徴です。そのふっくらとした形が七福神の大黒様に似ていることから、「大黒しめじ」とも呼ばれています。旨味成分を多く含んでいることが、「香りまつたけ味しめじ」の所以になっています。
「ほんしめじ」と同じシメジ属には「はたけしめじ」というきのこもあります。
「ほんしめじ」の人工栽培
「ほんしめじ」は松茸と同じで人工栽培が非常に難しいため、一般に出回ることはありませんでした。しかし、現在では「ほんしめじ」を栽培・販売している会社があるため、1年を通して食べられるようになっています。
「ぶなしめじ」で菌活
「ぶなしめじ」は本来、味が淡白で旨味がありながらも、少し苦味のあるきのこでした。それが人工栽培で改良され、味がよく食べやすいきのことして様々な料理に使われるようになりました。
「ぶなしめじ」をはじめとするこれらのキノコには、食物繊維が豊富に含まれ、便秘解消に働きかける他、血圧や血中のコレステロールを下げ、高血圧や動脈硬化の予防や改善にも良いと考えられています。また、抗ガン作用を持つ成分も含まれています。
グルタミン酸やグアニル酸といった旨味成分を含み、和洋中問わず、幅広く料理に活用出来ます。風味を逃さないよう流水では洗わず、ハケや布巾などで汚れを落とす程度で使うのがよいでしょう。
ニンジンとシメジのマリネサラダ
材料|4人分(塩分量0.3g)
- シメジ・・・・150g
- ニンジン・・・・60g
- レタス・・・・80g
- カイワレダイコン・・・・15g
- 粒マスタード・・・・小さじ2
- 砂糖・・・・小さじ1
- レモン汁・・・・小さじ1
- 塩・・・・小さじ1/8
- オリーブ油・・・・小さじ1
ニンジンとシメジのマリネサラダ|作り方
- シメジは石づきを切り落とし、1本ずつにほぐしておく。ニンジンは3mm厚の斜めうす切りにしてから、3mm幅の細切りにする。
- 耐熱の容器に、シメジとニンジンをあわせて広げ、ラップをかける。電子レンジで3分間加熱し、取り出して汁気を取り除く。塩をふり、オリーブ油をかけて全体をよく混ぜ合わせ、ラップをかけて電子レンジで1分間加熱する。
- ボウルに、粒マスタード、砂糖、レモン汁を入れてよく混ぜ合わせたところに、(2)を加えて和える。
- (3)を保存容器に移し、冷蔵庫で冷やす。20分以上置いて、味をなじませる。
- レタスは冷水にさらして水気をしっかり取り、適度な大きさに手でちぎる。根元を切り落としたカイワレダイコンとレタスをボウルに入れ、(4)を加えてよく混ぜ合わせる。4等分して、器に盛り付ける。