シュンギク(春菊)
春菊は11月から3月が旬のキク科の野菜で、1500年ごろに中国経由で日本に渡来したといわれています。春に花を咲かせ、葉の形が菊に似ていることから春菊と呼ばれ、関西では菊菜、稀に新菊と表記されることもあります。
原産地は地中海沿岸地方で、ヨーロッパでは観賞用として栽培されています。食用としているのは東アジア地域だけでしたが、近年ではヨーロッパでも和食の影響を受けて料理に使われるようになってきました。
春菊はすき焼きや鍋などの具材に使われるほか、天ぷら、和え物、おひたし、生はサラダとして食されています。
春菊の種類
春菊は葉の切れ込み具合によって種類が分かれます。 切れ込みが少ないものは「大葉種」、切れ込みが深いものは「中葉種」、葉が細かく切れ込みが深いものは「小葉種」です。小葉種は現在あまり栽培されていません。
- 大葉種
- 葉の切れ込みが少なくて肉厚。香りは弱く、味にクセがなく柔らかい。九州や四国で栽培されている。
- 中大葉種
- 奈良県の農家が受け継いできた品種。大葉種と中葉種の両方の特徴を持つ。
- 中葉種
- 一般的に流通している春菊。葉の切れ込みが深く、香りが強い。
春菊の栄養
春菊の独特の香りは α―ピネン、ベンズアルデヒドなどの10種類の成分から成り、その香りは自律神経に作用し、胃腸のはたらきをよくするとともに痰(たん)をきり咳をしずめる効果もあるといわれています。
また、抗酸化作用があり、ガン予防に大きく貢献するといわれているβカロテン、皮膚の状態を健康にし、風邪予防にもなるビタミンCを多く含んでいます。
春菊の選び方
茎があまり太くなく、葉先まで緑色が濃くみずみずしいもの。葉は根元から密生しているもので、黄色が混じっていたり、黒ずんでいるものは避けましょう。また、伸びすぎていないものの方がやわらかくておいしいでしょう。
春菊のかきあげ

材料|4人分(塩分量1g)
- 春菊・・・・50g
- ニンジン・・・・5cm(30g)
- タマネギ・・・・1/4個
- シメジ・・・・1/2株
- 白ネギ(みじん切り)・・・・大さじ1
- 卵・・・・1個
- 小麦粉・・・・30g
- 水・・・・60cc
- 塩・・・・適宜
- カレー粉・・・・適宜
- シナモン・・・・適宜
- 揚げ油・・・・適宜
春菊のかきあげ|作り方
- 春菊は5cmの長さに切る。ニンジンは皮をむいてから、ピーラー(皮むき器)で薄くスライスする。
- タマネギは繊維に添って薄切りにする。シメジは石づきをとって、縦に細く裂く。
- (1)(2)をキッチンペーパーなどで水気をしっかり取ってボールに入れ、分量の小麦粉から大さじ1をとって、まぶしておく。
- 小麦粉と片栗粉を合わせてふるう。ボールに卵と水を入れてとき、ふるった粉類を加えてサックリと混ぜ、(3)を入れてからめる。
- 揚げ油を熱し、(4)を1/8量ずつ、しゃもじやスプーンを使って形を整えて滑らせるように油に落とし入れ、170~180℃の油でからりと揚げる。
- カレー粉とシナモンをそれぞれ塩に混ぜ、カレー塩とシナモン塩を作る。
- 皿にかきあげを盛り付け、2種の塩を添えて出来上がり。お好みで、カレー塩かシナモン塩をつけていただきます。