サヤインゲン

いんげん豆がまだ若いうちに収穫したものをサヤインゲンと言います。マメ科インゲンマメ属で、6〜9月が旬で味が濃く、お値段も安くなっていると思われます。未成熟ゆえに柔らかいのでサヤごと食べられることが特徴です。原産地は南アメリカ周辺で、メキシコで発見されたと言われています。日本では、江戸時代に中国より伝わり、隠元禅師が禅料理の材料として普及させたとのことで、その名前の由来となったそうです。

種類には、最も多く出回り、柔らかくすじが少ない「どじょうインゲン」、甘みの強く細長い形が特徴の「サーベルインゲン」、幅が広くシャキシャキした食感の「モロッコインゲン」などがあります。

下ごしらえとしてサヤインゲンのすじを取る他に、まな板に塩を軽く振りサヤインゲンを転がすように擦る「板摺り」をすると、表面の細かい毛やアクが取れ、茹でた時に緑色が鮮やかになります。また、独特な歯触りが苦手な方は、手間はかかりますがタテに切ることで食感が変わるそうです。

サヤインゲンの栄養成分

・カリウム
ナトリウムの排泄により血圧を安定させる作用があります。また、利尿作用によりむくみを解消します。

・β-カロテン
抗酸化作用により免疫力を高めてくれます。また、ビタミンAに変換し、粘膜や皮膚の健康維持に役立ちます。油を使った料理によりβ-カロテンの吸収量がアップします。

・アミノ酸
アスパラギン酸は老廃物排出によるデトックス効果があり、リジンは必須アミノ酸でエネルギー変換をスムーズにさせる効果があると言われています。また、アミノ酸は疲労回復効果があるので夏バテ対策にぴったりです。

・食物繊維
100gあたり2.7g含まれており、なかでも水溶性食物繊維が多く、血糖値の上昇をゆるやかにする効果があると言われています。

サヤインゲンの選び方・保存方法

色が鮮やかで表面にハリがあり、あまりでこぼこしていないものが良いそうです。変色しているものは避けましょう。また、日持ちしないので早めに食べ切り、余った分は塩茹でしたものを氷水で一気に冷やし、冷凍庫に保存してください。

サヤインゲンと椎茸の煮物 白ゴマ風味

材料|4人分(塩分量1.7g)

  • サヤインゲン・・・・80g
  • シイタケ(中)・・・・6枚
  • 塩・・・・適宜
  • だし汁・・・・50cc
  • しょう油・・・・小さじ2
  • 酒・・・・大さじ1

サヤインゲンと椎茸の煮物 白ゴマ風味|作り方

  1. サヤインゲンはスジを取り、2等分に切る。シイタケは石づきを取って5mm厚に切る。
  2. 鍋に、だし汁、しょう油、酒とシイタケを入れて火にかけ、煮立たせる。
  3. サヤインゲンが鮮やかな緑色になったら、歯ごたえが残る程度で火を止める。すりゴマを加えて和え、鉢に中高く盛りつける。