いちじく

初めての薬膳「いちぢく」|食育大事典

潤肺、止咳、開胃、止泄痢、利咽、通便などの効果が期待できる食材です。

秋は五臓の「肺」を養生していきます。「肺」が弱ると、呼吸器系の不調を感じやすくなります。秋は空咳や喉の痛み、お肌の乾燥も表れやすい季節ですが、これは元々潤っている状態が好きな肺が乾燥してくることから起こります。肺をしっかりと潤して、秋の乾燥から喉やお肌を守っていきましょう。

肺を潤す食材の中から、今回はいちじくをご紹介します。いちじくは潤肺(肺を潤す)、止咳(咳を止める)、開胃(消化不良や胃の痛みを和らげる)、止泄痢(下痢をとめる)、利咽(喉の痛みを和らげる)、通便(便秘の改善)などの効果が期待できる食材です。

栄養学的には、降コレステロール効果のあるペクチン、消化促進のフィシン、その他に食物繊維やカリウム、カルシウムなどのミネラルも豊富に含まれています。女性ホルモンに似た作用が期待できる、物性エストロゲンも含まれていますので、特に女性には嬉しい食材です。美味しく食べて、体の中から潤わせていきましょう。

いちじく活用レシピ

いちじくの豚ロース巻き
いちじくの豚ロース巻き

    【分量】いちじく 3個、豚ロース 6枚、しょう油 大さじ1、レモン汁 大さじ1、ハチミツ 大さじ1(イチジクが完熟なら少なめにして調整する)、油・塩・胡椒 少々

    【材料】2人前

  1. いちじくは皮をむき、半分に切っておきます。(大きいものなら3分割くらいにして、しっかり巻けるサイズにする)
  2. 豚ロースは塩胡椒をして下準備をし、切ったイチジクを巻いていきます。
  3. しょう油、レモン汁、ハチミツはあらかじめ合わせて準備します。
  4. フライパンに油をしき、最初は巻き終わりを下にして、全体に焼き色がつくように②を焼いていきます。
  5. 全体に焼き色がついたら、③の調味料を入れ、こげないように煮詰めたら完成です!

【補足】夏から秋にかけての初秋は、まだ汗をかきやすく、「気」が不足しやすい傾向があるので、気を補う豚肉と合わせています。季節や体調に合わせて食材選びをしていきましょう!