黒米
生命力が強く、栄養もとても豊富なのに低カロリーという優れた食材です。
冬は五臓の「腎」を養う季節です。五臓の中でも一番下側にあり、冬の寒さの影響を受けて傷みやすい臓器です。生命活動の源であり、人間の成長や老化、生殖の要となるとても重要な部分なので、しっかり養生していきましょう。
「腎」を養う食材というと黒いものというイメージで、代表的なものには黒米があげられます。古代米(玄米)の一種で、生命力が強く、栄養もとても豊富なのに低カロリーという優れた食材です。
古代中国では、皇帝に献上する不老長寿の米として位置づけられ、楊貴妃も美容や健康の為に食べていたと言われています。腎だけではなく、脾にも効果的で、健脾(滋養強壮・疲労回復)、補腎(腎性を補う)、活血(血を作り補う)、明目(視力回復・眼精疲労)、滋陰(体を潤す)といった効果が期待できます。
栄養学的には、抗糖尿病、肝機能強化、視力向上に効果的なアントシアニンや玄米の8倍とも言われる食物繊維が含まれ、整腸作用も期待できます。その他、タンパク質やナイアシン、パントテン酸、マグネシウム、鉄分、ビタミンB類などのミネラル・ビタミン類など、含まれる栄養はとても豊富です。
白米に少し加えて炊くだけで手間もなく、ご飯全体がモチモチとした食感となり、ほんのり紫色で目にも楽しい食材です。毎日の食事に摂り入れて、寒い冬を元気に乗り越えていきましょう!
黒米活用レシピ
黒米の栗ご飯
- 栗は洗って、一晩水につけた後、鬼皮と渋皮をむいておきます。
- 米2合を洗い、炊飯器で2合分より少し多めの水加減にします。
- 黒米大さじ2杯を軽く洗い②に混ぜます。
- 栗と塩も③に入れ、通常の炊飯モードで炊きます。
- 炊き上がったら、栗が割れないようによく混ぜ、盛り付けたら完成です。
【分量】白米(玄米) 2合、黒米 大さじ2、栗 300g、塩 少々
【材料】4〜5人前
【補足】通常とほぼ同様の水加減で黒米も美味しく炊き上がります。黒米入りのご飯だけでも腎の養生になりますが、栗を入れるとさらに体を温める効果も期待できます。