トレファツィオーネ・リオ
おしゃれな街並みが続く芦屋、茶屋之町に「トレファツィオーネ・リオ」はあります。
ローストマスターズチャンピオンシップ2011では第一位、ジャパンバリスタチャンピオンシップでは審査員を務めるなど、
コーヒーに精通したオーナー。コーヒーは、料理と同じように材料が同じでも料理方法(淹れ方)よって、全く違う味に仕上がるそうです。
今回は、オーナーが提案するコーヒーの楽しみ方とコーヒーを通した取り組みについて伺って来ました。
フレンチプレスで淹れたコーヒーは表面にうっすらオイルが浮いている。
このオイルが深い香りの元になります。
トレファツィオーネ・リオの「Aroma oil coffee ®」は、深い香りと甘みが長く口に残ります。良い豆であればあるほどその風味は奥深いものとなり、温度が下がるにつれて豆が持っている味をはっきりと感じることが出来ます。トレファツィオーネ・リオがおすすめするおいしいコーヒーの淹れ方は、フレンチプレスでコーヒーの持つオイルも濾さずに抽出する方法。お湯の温度は100度に近い方が良く、粉をお湯に浸す時間は4分だとか。ポイントさえ守れば、誰にでもおいしいコーヒーが淹れられるとのことです。
各国から届いたコーヒーの生豆。
国によって真空パックだったり、そのまま麻袋に入っていたりと様々です。
トレファツィオーネ・リオでは、日々の中で出来るエコ活動として、毎日出る大量のコーヒーかすを再利用しているそうです。一般的には抽出すると捨ててしまうコーヒーかすを、提携している農家へ提供し、農作物の肥料として利用していただいているそうです。そこで作られた野菜は、オーナーが経営しているイタリアン・バールでおいしい料理となって、お客様へ提供されています。また店内のしっくい壁には、コーヒーかすが少し練り込まれているそうです。 更には、生産地から届く豆が入っている麻袋はハンドメイドの帽子やバッグにして販売したりと、随所にオーナーの取り組みが散りばめられていました。
今の日本のほとんどの輸入形態では、生豆の生産履歴(トレーサビリティ)はわからないのが実態だそうです。しかし、トレファツィオーネ・リオが実施したコーヒーに関するアンケート調査で、163人中約6割の方がコーヒー豆の産地情報を知りたいと回答したそうです。そこで、産地だけでなく農園や生産者の情報などを開示し、客観的に基づく高品質コーヒーを提供すべく「aroma oil coffee ®※」を提案しています。
※香りを後から加えるフレーバーコーヒーとは違い、最高級の豆だけが持つ特徴的な際立つ風味を最大限楽しんでいただけるスペシャルティコーヒーのこと。
コーヒーの生豆
これは、コロンビアから届いた真空パックの豆。産地によってアルミの袋だったり、麻の袋にそのまま入っていたり様々だそうです。
焙煎機
イタリアで90年以上の老舗ペトロンチーニ社の完全熱風焙煎機。現地に訪問し、スペシャルティ品質の豆に合うローストができるようにカスタマイズした、オリジナル焙煎機です。
エスプレッソマシーン
お店で提供しているコーヒーはどれも1杯300円。またコーヒー豆は、焙煎後3日以内の豆のみを販売しています。
麻袋の帽子
手作りのオリジナル・グッズ。コーヒー豆を販売した後に残る麻袋をリメイクした子供用のハットです。
DATA:
店舗情報
スペシャルティコーヒー豆専門店
トレファツィオーネ・リオ
兵庫県芦屋市茶屋之町4-12-104
TEL 0797-26-6667
営業時間 11:00~19:00
定休日 毎週火曜日
URL http://www.ashiya-rio.jp/torrefazione_rio/
(2012年11月.現在)
コーヒーを食品として、単純においしいものを提供したいというところから、このトレファツィオーネ・リオは始まりました。国際的基準でおいしいと言われている豆の中から、自分がおいしいと思うものだけを厳選しています。スペシャルティコーヒーをもっと多くの人に楽しんでいただきたい。そんな想いから、子供たちへ「バリスタ」の仕事を紹介する活動も行なっています。
お店は豆の販売がメインですが、イートインまたはテイクアウトもしていただくことが出来ます。おいしいコーヒーを飲みに、ぜひお立ち寄りください。
【取材レポート】
今回はスペシャルティコーヒー専門店ということで、オーナーがおすすめするグァテマラのコーヒーをフレンチプレスで淹れていただきました。豆の種類がこんなにもたくさんあり、焙煎方法や淹れ方もいろいろあって、コーヒーがこんなに奥深いものだと知らなかった取材担当者。今まで飲んで来たコーヒーとは全く違う風味と深いコクに大感動。サラリとしていて全くエグ味がないのでとても飲みやすく、後味が甘さの感覚で消えていく爽やかなコーヒーは大変美味でした。