揖保乃糸資料館 そうめんの里
穏やかな風土と良質な原材料が手に入ったこと、そして何より製造者たちの真面目な勤労に支えられ、播州の地で育ってきた「揖保乃糸」。1本1本に刻まれた歴史と文化、味の秘密を探るべく、その産地を訪ねました。
熟練した職人さんによる小分け作業の実演。間近に見る手さばきは目にも鮮やかです。
そうめんの歴史をさかのぼるとたどり着く索餅は形がユニーク。まるで和菓子のです。
そうめんを束ねる帯は、製品の情報を知る一つ。赤帯より黒帯のほうが麺は細く、紫帯は国産小麦を使用。
そうめんの里のおすすめ
龍の夢中華麺
揖保乃糸と同じ手延べ製法で作ったもちもちとした食感の中華麺。売店ではお土産としても人気。
そうめんバチ
そうめんを上下の管に掛けて細く引き伸ばした際、切り落とす下管の部分がバチ。そのまま吸い物などの具に。
冷麦
毎年5月、9月に製造される冷麦。そうめんとはひと味違ったしっかりとした歯ごたえが満足感を高めます。
鯛めん
たつの地方に古くから伝わる郷土料理をアレンジした名物メニュー。館内レストランでいただけます。
DATA:
揖保乃糸資料館 そうめんの里
兵庫県たつの市神岡町奥村56
TEL 0791-65-9000
営業時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜(祝日の場合は翌日)
展示室は有料/大人300円、中高生200円、小人100円
URL http://www.ibonoito.or.jp/soumennosato/
(2014年12月 現在)
【取材レポート】
そうめんづくりの2日目に行われる小分け作業(そうめんを乾燥させる作業)を体験させていただきました。2本の箸とはたと呼ばれる木製の道具を使って、160cmほどに麺を細く長く伸ばしていきます。麺は乾燥させると切れてしまうため、手早く行うのがコツ。ぐっと伸ばすと手ごたえが感じられ、コシの強さが伝わります。箸を麺の間に差し込んで1本1本をさばいていく工程は思った以上に気を遣うもの。職人さんの丁寧な手仕事があってこそ、あのおいしさが生まれるということを改めて実感しました。