ふきのとう
日本伝来のふきのとうは歴史が古く、十世紀前から日本で栽培されていたといわれています。大きな葉が特徴の「ふき」は、ふきのとうがそのまま成長したものではなく、すでに成長したふきの、同じ地下茎から生えるものがふきのとうになります。そのままでは白いたんぽぽの綿毛のような花が咲くので、その前の段階の柔らかい蕾を食べます。
下処理方法について、根の黒い部分を切り落とし、水に浸しながらふきのとうの表皮を1枚剥ぎ、別の沸騰したたっぷりの熱湯で数分間茹でこぼします。その後流水で30分から1時間ほど冷やし、新しく変えた水に浸せば完了です。(アク抜きした水やお湯はふきのとうの毒成分が滲み出ているので、再利用せずに捨てましょう。)
天ぷらの場合はアク抜き不要で、外皮を取った後、つぼみを手で開き、包丁の腹で軽く押し潰し火を通しやすくすれば1分ほどで美味しく揚がるので、簡単でおすすめです。
スーパーで見かけた際はぜひ、しっかり下処理をした後で美味しく味わってみてください。
※ふきのとうは食べ過ぎによる中毒作用などがございますのでご注意ください。
ふきのとうの栄養成分
・フキノール酸
抗酸化作用があり、老化や動脈硬化予防が期待できると言われています。
・カリウム
塩分多過による血圧上昇を抑えたり、細胞の健康を保つ役割があります。
・フキノリド
胃腸の働きをサポートする効果がある、ふきのとうの香り成分です。
ふきのとうの選び方・保存方法
小ぶりで葉が閉じた状態が見分け方のポイントです。開いていたり大きすぎるものは苦味が強くなります。色味が鮮やかな緑色ですと新鮮なあかしです。あまり日持ちしないので、新聞紙で包んで冷暗所に保存したものは1〜2日までが保存期間となります。下処理したものは水につけた状態で冷蔵庫で保存できますが、水は毎日替えてくださいね。
鶏肉のふきのとう味噌
材料|4人分(塩分量1.7g)
- 鶏むね肉(皮付き)・・・・530g
- 酒・・・・大さじ3
- おろしショウガ・・・・小さじ1/2
- [フキノトウ味噌]
- フキノトウ・・・・50g
- 田舎味噌・・・・50g
- ミリン・・・・大さじ2
鶏肉のふきのとう味噌|作り方
- 鶏肉は、身が縮むのを防ぐために、皮目からフォークで数ヶ所つき刺す。酒とおろしショウガをまぶしてしっかりなじませ、出来れば半日ほど冷蔵庫で寝かせておく。
- フキノトウは汚れを落とし、沸騰した湯に入れて軽く湯がいてあく抜きをする。水気を切ってから、粗めのみじん切りにする。
- フキノトウ味噌を作る。片手鍋に、田舎味噌とミリンを加え弱火にかけ、木ベラなどで混ぜる。均等になったらフキノトウを加え混ぜ合わせ、味噌がぽってりとしてきたら、火を止める。
- (1)の鶏肉は冷蔵庫から取り出し、常温に戻してから調理する。魚焼きグリルを予熱しておき、皮面から先に強火で焼く。ほんのりと茶色くこげ色が付けば裏返し、中火~弱火に火力を落として、中まで火を通す。
- 鶏肉に火が通れば取り出し、食べやすい大きさに切って、大皿に盛り付ける。上からフキノトウ味噌をかけて、出来あがり。