ツルムラサキ
ツルムラサキ科のつる性植物、一年生草本(熱帯では多年草)です。紫色と緑色の品種があります。東南アジア原産の野菜で、現在は主に東南アジアから中国南部が産地。日本でも宮城県や福島県、埼玉県などで栽培されています。日本へは1600年代に中国から伝わりましたが、その当時は食用としては普及せず、江戸時代には薬や染料として用いられました。戦後、家庭菜園を中心に栽培されるようになり、食用として広がっていきました。
夏が旬の夏野菜の代表!β-カロテン・カルシウムやマグネシウムなどのミネラル、そしてビタミンCを豊富に含んでいる野菜です。ミネラル分はホウレン草より多く含まれています。喉や肺などの呼吸器系を守り、肌や髪の健康維持、視力維持など、夏の体力が落ちやすい時期にたくさんの栄養を与えてくれる嬉しい野菜です。
ツルムラサキの栄養成分
・β-カロテン
抗酸化作用により免疫力を高めてくれます。体内でビタミンAに変換されるので、粘膜や皮膚、髪、視力の健康維持さらには喉や肺など呼吸器系統を守る働きもします。
・カルシウム・マグネシウム
ほうれん草よりもミネラルが豊富なツルムラサキ。骨を生成し丈夫にしてくれます。
・ビタミンC
細胞同士を結ぶコラーゲンを作るのに不可欠なビタミン類。ストレスへの抵抗力を高め、鉄の吸収を促進します。抗酸化作用もあり、動脈硬化や心疾患を予防することが期待できます。
ツルムラサキの選び方・保存方法
太陽をたくさん浴びた葉の部分が濃い緑色のものを選びましょう。艶やかで触れた時にふっくらしたものが良いでしょう。冷蔵庫で保存する際は、乾燥させないよう保存用袋に入れて根の部分を下に立てるようにして野菜室へ。冷凍するときには下茹後、水気をしっかり切り、ラップで小分けにし保存用袋に入れてください。
牛肉とツルムラサキのミョウガ炒め
材料|4人分(塩分量1.7g)
- 牛肉(薄切り)・・・・300g
- ツルムラサキ・・・・300g
- ミョウガ・・・・3個
- しょう油・・・・大さじ1、大さじ1.5
- だし汁・・・・大さじ1
- 酒・・・・大さじ1
- 片栗粉・・・・大さじ1(同量の水で溶く)
- ゴマ油・・・・大さじ1
牛肉とツルムラサキのミョウガ炒め|作り方
- 牛肉は食べやすい大きさに切り、しょう油(大さじ1)と水溶き片栗粉を順になじませておく。
- ツルムラサキは葉と茎に分け、葉はざく切りに、茎は4cmの長さに切り、太いものは縦3mm程にスライスする。ミョウガは縦半分に切り、3mm幅にスライスする。
- しょう油(大さじ1.5)、だし汁、酒を合わせておく。
- フライパンにゴマ油をひき、(1)の牛肉をさっと炒める。まだ赤いところが少し残る程度でツルムラサキの茎を加え、軽く火が通ったところで葉を加える。
- (4)に、(3)の合わせ調味料をまわし入れ、絡まったらミョウガを加えてさっと混ぜて火を止める。4等分に器に盛り付けて出来あがり。