たらの芽

「たらの芽」は、ウコギ科の落葉低木「タラノキ」の新芽のこと。新芽が息吹くことから「春の訪れを告げる山菜」として古くから愛されています。さらにはクセになる苦味ともっちりとした食感から「山菜の王様」とも呼ばれています。

種類は、男だら(オダラ/オンタラ)と呼ばれる表面に赤いトゲのようなものがあるものと、女だら(メダラ)と呼ばれるトゲのないものの2種類です。日本全国の山野に自生していますが、栽培がしやすいのでハウス栽培が進み、時期になるとスーパーの店頭でも並びます。栽培には主に女だらが用いられています。

たらの芽の栄養成分


・葉酸
ビタミンB群の水溶性ビタミンで、B12と共に赤血球を作り造血を促します。その結果貧血予防に効果的です。また妊娠出産時に必要とされる栄養分で、さらには胎児の先天異常を予防する効果があります。

・カリウム
体に必要なミネラルの一種。ナトリウムを体外に排出する働きがあり、体内の塩分量の調整をしてくれることから、高血圧予防に効果的です。

・βカロテン
抗酸化作用に優れ、体内ではビタミンAに変化をし、その効果を発揮。皮膚や粘膜そして免疫機能、視力を維持します。油脂類と一緒に摂取すると吸収力が上がるので天ぷらで食べるのもおすすめです。

たらの芽の選び方・保存方法


・選び方
大きくなり過ぎると苦味とエグミが強くなります。ですが小さすぎても風味が弱く食べる部分が少ないので、芽のつぼみ状のところが開き、芽が3〜5cm位に成長したものが一般的には食べやすいです。たらの芽特有の苦味が好きな方は、葉の部分が少し開きかけたものを選ぶと良いでしょう。

・保存方法
日持ちはしませんので、早く味わうのが良いでしょう。保存する場合は、乾燥しないようにクッキングペーパーや新聞紙に包み、穴の開いた袋に入れて、野菜室で保存しましょう。

長期保存をするなら冷凍もできます。冷凍をする場合は、塩分を少し入れた熱湯で1〜2分程固めに茹で、氷水にさらし灰汁を抜いた後、水気をとってラップに包み、保存袋に入れて冷凍しましょう。

タラの芽のカマンベールチーズ焼き
(山菜を洋風にアレンジ。前菜や酒の肴に)


タラの芽のカマンベールチーズ焼き

材料|4人分(塩分量0.5g)

  • タラの芽・・・・100g
  • カマンベールチーズ・・・・1/2個
  • ニンニク・・・・1/2かけ
  • オリーブ油・・・・小さじ2
  • 塩・・・・少々
  • コショウ・・・・少々

タラの芽のカマンベールチーズ焼き|作り方

  1. タラの芽は、包丁で根元の固い部分を切り落とし、縦に2等分する。
  2. カマンベールチーズは、8等分に切る。ニンニクは、軽くたたいてつぶしておく。
  3. フライパンにオリーブ油をひき、ニンニクを入れて弱火にかける。ニンニクの香りがたってきたら、タラの芽の切り口を上にして、重ねないように並べる。
  4. タラの芽を30秒ほど加熱したら、切り口を下に返す。カマンベールチーズを全体に、重ならないように並べて、塩、コショウをふる。
  5. タラの芽のカマンベールチーズ焼き
  6. カマンベールチーズが7分どおり溶けてきたら火を止め、軽く混ぜて、盛り付ける。