ユリ属の植物で、その球根部分が百合根です。玉ねぎやニンニクなどと同じ鱗茎（りんけい）に分類され、その百合根の鱗茎は百合の葉が変形したものです。

現在食卓に並ぶ多くは苦味の少ないコオニユリという種類でその多くが北海道で生産されています。他には、オニユリ、ヤマユリ、カノコユリの3種類が食用として栽培されています。

百合根の栽培は、植え付けてから三年、種球から始めるとさらに三年かかり、収穫まで長い期間を要します。また畑は毎年植え替えを必要とし、一度植えた畑は少なくとも七年は空けないといけません。

百合根は10月頃から年末頃に収穫されます。収穫後2〜3ヶ月寝かせると澱粉が糖分に変わり甘味が増しさらに美味しくなります。お正月料理に使われるのも納得です。

百合根の栄養成分

・カリウム
野菜の中でもトップクラスの含有量。ミネラルの一つで、浸透圧維持や水分保持などの重要な役割を担います。余計なナトリウムを排出する作用で、高血圧予防、むくみ改善、筋肉を正常に保つなどの効果を促します。

・食物繊維
水溶性食物繊維グルコマンナンがコレステロールや糖分の吸収を抑え、動脈硬化や糖尿病予防に役立ちます。

・マグネシウム
必須ミネラルの一種。カルシウムと共に骨の形成に関わる他、生命維持に必要な多くの代謝に関わる成分です。

百合根の選び方・保存方法

・選び方
傷や黒ずみのない全体的に白く、鱗片に張りと締まりがある、しっかり重なり合った硬くふっくらしたものが良いでしょう。紫がかったものは、苦みが強いものが多いです。

・保存方法
おがくずの中に埋めて冷蔵庫で保管すると約一ヶ月程度保存ができます。もしおがくずがない場合は、傷がつかないように新聞紙などで包み冷蔵庫で保管しましょう。水気に弱いので湿気には気をつけてください。