メープルシロップ
フレンチトーストやパンケーキなどにたっぷりかけて味わいたい天然甘味料「メープルシロップ」。ハチミツと同じ甘味料ですが、メープルシロップはカエデの樹液から、ハチミツは蜂が集めた花蜜が由来となり異なります。
生産量の約85%はカナダ産。北米大陸にのみ自生するサトウカエデから採取されます。他にも黒・赤・銀カエデ、そしてハナカエデの5種類の樹木から作られています。樹木から採取する糖度約2〜3%の樹液(メープルウォーター)を、濃度の基準値66%まで煮詰めて、天然のシロップを完成させます。
樹液の採取は雪解けする3月頃の2〜4週間のみ。自然現象を利用した収穫なので、時期や量も毎年異なります。樹液は劣化が早いので、樹木が生息する森の中にあるシュガーシャック(砂糖小屋)と呼ばれる小屋で、収穫後すぐに煮詰める工程に進みます。
メープルシロップは4つの等級に分かれます。樹液の採取時期が早い順から「ゴールデン」「アンバー」「ダーク」「ベリーダーク」に分けられます。ゴールデンやアンバーは、リキュール類やチーズ、パンケーキなどに合わせたり、熱を加えない料理(ドレッシングなど)に使うのがおすすめです。時期が経つことで濃厚になるダークやベリーダークの深い味わいは、肉料理やデザート作りに最適です。色味もゴールデンは鮮やかで、ベリーダークになるにつれて濃くなります。
メープルシロップの栄養成分
・カルシウム
骨や歯を形成し、骨粗鬆症の予防をしてくれます。また筋肉の収縮や血液の凝固、神経の興奮を鎮める働きなどが期待されます。
・亜鉛
身体に必要なミネラルのひとつ。体内で作ることができない「必須微量ミネラル」のため、食品から摂る必要があります。免疫細胞の働きを活性化させ、ホルモンの合成や分泌の調整、免疫反応の調節に作用するだけでなく、味覚に関わる細胞にも重要な働きを持つ栄養素です。
・カリウム
ナトリウム(塩分)の排出を促してくれる働きがあり、高血圧や動脈硬化の予防に効果的なミネラル。筋肉の収縮や神経伝達をサポートするなど、生命維持に欠かせない栄養素です。
・マグネシウム
必須ミネラルの一種。カルシウムと共に骨の形成に関わる他、生命維持に必要な多くの代謝に関わる成分です。
※ 他にもビタミン・タンパク質・アミノ酸・ポリフェノールなどの栄養が含まれています。低カロリーで低糖質なので、糖質制限やダイエットをしている人の甘味料としてもおすすめです。
メープルシロップの選び方・保存方法
・選び方
原材料・原産国・等級を見て選びましょう。まず原材料は、カエデ樹液(メープルシロップ・楓糖液)100%であることが本物の証です。次に原産国は、大半がカナダ産ですが、アメリカ産や日本産のものが稀に出ているので、味の違いを楽しんでみるのも楽しいですね。最後にゴールデン・アンバー、ダーク、ベルーダークの4つの等級。そのまま味わいたい場合は、早い時期に採取されたゴールデンやアンバー、料理の調味料に使う場合は、ダークやベリーダークを選ぶなど、用途により選んでください。
・保存方法
開封後は冷蔵庫に入れて保存し、1年以内に使い切りましょう。常温で空気に触れる時間が長くなるとカビ繁殖の原因となります。未開封の場合3〜4年保存ができますが、冷暗所のような場所で保管してください。
キノコのメープル胡麻マリネ
(砂糖の替わりにメープルシロップを使ってさっぱりした甘みに)
材料|4人分(塩分量0.4g)
- シイタケ・・・・60g
- マイタケ・・・・60g
- エノキダケ・・・・60g
- 黄ピーマン・・・・40g
- 水菜・・・・30g
- 塩・・・・少々
- 粗びきコショウ・・・・少々
- [マリネ液]
- 白ゴマ・・・・大さじ1
- レモン汁・・・・大さじ1
- メープルシロップ・・・・小さじ2
- オリーブ油・・・・適量
キノコのメープル胡麻マリネ|作り方
- 白ゴマは、七分程度のすりゴマにする。すりゴマに、レモン汁、メープルシロップ、しょう油を混ぜ合わせてマリネ液を作る。
- シイタケは石づきを切り落とし、軸から手で2等分に裂く。マイタケは、やや大きめにほぐしておく。エノキダケも適度にほぐしておく。
- フライパンに薄くオリーブ油をひき、強めの弱火にかける。温まったら、シイタケ、マイタケ、エノキダケを並べる。
- フライパンに接してる面をじっくりと焼いて焼き色を付けてから、別の面に返す。水分が出てきたら塩をふり、キノコの水分が程よく抜け、一通り火が通ったら(1)に入れて、そのまま冷まして味をなじませる。
- 黄ピーマンは、3mm幅くらいの薄切りにする。水菜は、茎は3cm、葉は5cm程度のザク切りにする。
- 冷ました(4)に(5)を混ぜ合わせて等分に盛り付け、仕上げに粗びきコショウをふる。