ねぎ
ねぎは古くから栽培されていた野菜で、白い部分を食べる根深ねぎ(白ねぎ)と葉の部分を食べる葉ねぎ(青ねぎ)があります。関東では根深ねぎ、関西では葉ねぎが好まれていましたが、現在では料理によって使い分けるようになり、東西での違いはなくなりつつあります。
ねぎの種類
根深ねぎ(白ねぎ)・・・根深ねぎは深いところまで土寄せをして白い部分を長くしています。食べるのは基本的に白い部分です。加熱するとやわらかくなって甘みが出てくるので、煮込み料理や焼き鳥などに適しています。緑の部分は肉を煮込むときの臭み消しなどに使われます。主な種類として、加賀ねぎ、千住ねぎ、下仁田ねぎ、曲がりねぎなどがあります。
葉ねぎ(青ねぎ)・・・細くて緑の部分が多く、葉先から白い部分まで食べられます。葉ねぎは香りがよく、炒め物や薬味に活躍します。主な種類として、九条ねぎ、博多万能ねぎなどがあります。
根深ねぎと葉ねぎの中間型・・・全体的にやわらかいため、青い部分も白い部分も食べることができます。主な種類に、越津ねぎ、徳田ねぎなどがあります。
わけぎ・・・ねぎと玉ねぎの雑種です。葉先までやわらかく、辛みや香りはそれほど強くなく、薬味や炒めものなどに使われています。
あさつき・・・ねぎよりも色が薄く、食用とされるネギ類の中では最も細い葉をもっています。やや辛みがあり、和え物や薬味などに使われています。
芽ねぎ・・・ねぎを若いうちに収穫したもので、長さが6~10cmほどの細いねぎです。一般的には寿司ネタとして使われています。
リーキ(西洋種)・・・地中海沿岸原産の野菜。ポロネギなどとも呼ばれています。根深ねぎと同じように白い部分を食べます。ねっとりとした食感と上品な風味を活かしたポタージュや蒸し煮、オーブンを使った料理などに使われます。
チャイブ(西洋種)・・・セイヨウアサツキ、エゾネギとも呼ばれています。西洋料理では主に刻んで料理にふりかけて調味料として使われています。
ねぎの主な栄養成分
ねぎの青い部分は緑黄色野菜で、白い部分は淡色野菜に分類されます。
白い部分には、ねぎの香り成分であるアリシン(硫化アリルの一種)が多く含まれています。アリシンには血行をよくし、からだを温める働きがあります。また、「疲労回復のビタミン」と言われるビタミンB1の吸収を促進する働きもあり、疲労回復や風邪の治療にも効果があります。
青い部分にはカロテン、ビタミンC、ミネラルなど、美容と健康に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。
選び方のポイント
葉ねぎは、黄ばんで乾燥しているものや張りのないものは避け、緑色の部分が長いものがいいでしょう。また、根深ねぎは緑色と白い部分がはっきりとしていて、やはり張りとツヤのあるものがいいでしょう。
お楽しみネギ巾着
材料|4人分(塩分量0.9g)
- 薄揚げ・・・・2枚
- 青ネギ・・・・100g
- エビ(殻付・小さ目のもの)・・・・120g
- ウズラ卵・・・・4個
- ニンジン・・・・2cm
- ギンナン・・・・4コ
- だし汁・・・・1カップ
- ミリン・・・・50cc
- 白しょう油・・・・大さじ1
- ミツバ・・・・適宜
お楽しみネギ巾着|作り方
- 薄揚げは、お湯に漬けて油抜きをし、2等分する。エビは殻をむき、身と殻に分けておく。
- ギンナンは湯がいて冷水に落とし、色止めをしておく。ウズラ卵は茹でて冷水に取り、殻をむいておく。
- 青ネギは小口切りにする。ニンジンは5mm厚に切り、好みの型を使って型抜きをする。
- 薄揚げをやぶらないように切り口から開いて袋状にし、(1)のエビの身と、(2)、(3)をそれぞれ1/4量ずつ均等に詰め込み、つまようじで薄揚げの口を閉じる。
- 鍋に、エビの殻とミリンを加え、沸騰するまで煮立たせる。だし汁の1/2量を加え、温まったら火からおろして濾し、エビのだしをとる。
- 鍋に、(5)のエビのだし汁と残りのだし汁を入れて火にかける。沸騰してきたら(4)を入れて落し蓋をする。5分ほどとろ火にかけ、白しょう油を加えて更に5分間煮る。
- 落し蓋をはずし、煮汁が1/3量になるまで、具に煮汁をかけながら煮つめていく。煮あがれば火を止め、器に盛り付けて、ミツバを軽くゆでて刻んだものを添える。