カキ(牡蠣)
カキの種類と旬
現在、日本で食べられているカキはマガキ(真牡蠣)とイワガキ(岩牡蠣)の2種類です。一見同じカキのようですが、その旬は真逆です。
市場に流通しているカキはほとんどがマガキで、その旬は11〜3月の冬場です。夏には産卵し、栄養を使い果たしてしまうので美味しくありません。
一方、イワガキの旬は5〜8月です。産卵期はマガキと同様夏ですが、少しずつ産卵するので栄養を蓄えてぷっくりとしています。イワガキは養殖よりも天然物が多く、マガキに比べると希少価値が高いです。
「海のミルク」と称されるのはマガキのほうで、より濃厚でクリーミーなイワガキは「海のチーズ」といわれています。どちらも旬には栄養価が高まって旨味が増します。
カキの栄養価
カキは栄養とミネラルを豊富に含んだ食品で、そのひとつである鉄は、血液中のヘモグロビンの成分となります。
ほかに銅、亜鉛、マンガンなど様々なミネラル成分が多く含まれ、糖質のほとんどは効率よくエネルギーに変わるグリコーゲンで、これは肝臓の機能を高めるのに効果的です。
また、コレステロールを減少させるカキのタウリンには、血圧上昇を抑えるはたらきもあり、網膜の発達や、視力の回復にも有効です。
胃酸過多、精神安定、不眠の薬として、カキの殻を乾燥させた生薬もあります。
選び方のポイント
貝柱が透きとおっていて、身に丸みがあり、ぷっくりとふくらんでいるものを選びましょう。殻付きは中身がわからないので、気をつけて信頼のできるお店で購入するのが良いでしょう。また、生食用と加熱用には鮮度ではなく、安全性を考慮した以下の違いがあります。
生食用牡蠣とは・・・指定された漁獲海域で獲れたもの、もしくはそれ以外の海域で獲れたものを浄化加工したもの。買ってきたその日のうちに食べるのがいい。
加熱用牡蠣とは・・・指定海域以外で漁獲され、さらに浄化加工していないもの。加熱用は生で食べてはいけない。また、買ってきたら早めに食べるのがいい。
牡蠣のドリア
材料|4人分(塩分量2g)
- 冷やご飯・・・・600g
- カキ(加熱用)・・・・180g
- ナス・・・・100g(約1/2コ)
- ズッキーニ・・・・90g(約1/2コ)
- シイタケ・・・・4枚
- スライスチーズ(加熱用)・・・・4枚
- ブイヨンキューブ・・・・1個
- 湯・・・・1カップ
- 塩・・・・少々
- 油・・・・適宜
牡蠣のドリア|作り方
- ナスはヘタを切り、端の皮をむいて、縦に3等分する。ズッキーニは縦に2等分する。シイタケは石づきをとっておく。
- フライパンに油を適宜ひいて、中火の弱火でナス、ズッキーニ、シイタケを、両面とも焼け色が付くまでゆっくりと加熱する。
- (2)が焼きあがったら、それぞれを食べやすい大きさに切る。
- カキは、大根おろしを軽く和えるようにして汚れを取り、水できれいに洗い流して、しっかりと水気を取っておく。
- 鍋に湯をわかし、ブイヨンキューブを加える。沸騰したところにカキを加え、中まで火が通ったらカキだけを別の器にひきあげる。
- (5)の鍋に冷やご飯を加えて加熱し、味をみて薄ければ塩を加える。ご飯が温まったら火を止める。
- グラタン皿を4つ用意し、(6)を4等分して盛り分け、その上に(3)の具材とカキの1/4量ずつを彩りよく並べ、スライスチーズをのせる。
- 温めたグリルかオーブンで、チーズがトロッととろけるまで加熱して出来上がり。