ビワ(枇杷)

ビワはその名のとおり、実や葉が楽器の琵琶に似ているところからこの名がついたといわれています。果汁がたっぷりで酸味が少なく、甘い果実として人気があります。日本では、西部や南部の暖かい土地に原生し、古くより食されてきました。毎年11月頃から1月頃に花が咲き、次の夏に実がなります。また、ビワの葉も昔から風邪やむくみ予防などに効果があるとして民間療法に用いられてきました。

ビワの効能

・β-カロテン
果物にも関わらず、ビワは野菜に匹敵するほどのβ-カロテンを含んでいます。β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、髪や粘膜、皮膚の健康維持や、視力の維持、喉や肺などの呼吸器系統を守る働きがあり、風邪予防や免疫力向上が期待されます。

・β-クリプトキサンチン
ビワは、β-カロテンと同じく体内でビタミンAとして働くβ-クリプトキサンチンも含んでいます。β-クリプトキサンチンは優れた抗ガン作用があることで知られています。

・ポリフェノール
ビワの皮や種のまわりには、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が含まれています。活性酸素を抑え、ガン予防にも効果があるとされています。

・カリウム
カリウムには余分なナトリウム(塩分)を排出する役割があり、高血圧に効果があります。また、神経の伝達や筋肉の機能調節にはたらきかけるので、長時間の運動による筋肉の痙攣などを防いでくれます。

・クエン酸
疲労回復効果が期待される酸味成分です。また、クエン酸の働きをサポートするといわれているビタミンB2も含まれています。

ビワの選び方・保存方法・料理

ビワは置いておいても熟すことのない果物で、日持ちがしないため、買ってきてすぐに食べるようにしましょう。購入するときは、オレンジ色が鮮やかで、産毛がしっかりと残っているもの、ヘタがしっかりしたもの、表面に傷や変色がないものを選びましょう。

冷蔵庫に入れて冷やしてしまうと甘さが抜けてしまったり傷みやすくなるので、風通しのいい冷暗所に置いておき、冷やして食べる場合は食べる少し前に冷蔵庫に入れるようにしましょう。

長期間保存したい場合は、シロップ煮にして、清潔な保存容器に入れて冷蔵庫で保存しておきます。
皮は、ヘタとは反対の方向から剥くと簡単に剥くことができます。

ビワの葉は乾燥させてお茶として飲むことができます。