ずんだ餅(宮城県)
茹でた枝豆の薄皮をむいてすりつぶし砂糖を混ぜたものをつきたての餅にからめて食べる「ずんだ餅」。元々は、お盆やお彼岸のお供え物として作られていました。
ずんだという名前の由来は、「甚太という農民が創作した和え衣から」や豆を打つ意味の「豆打(づだ)という言葉から」や、伊達政宗が陣太刀(じんだち)の柄で豆を潰したとの話からきた「陣太(じんだ)」がなまったなど、様々な諸説があります。
白い餅と、鮮やかな緑色とコントラストがとても美しく「緑の宝石」とも呼ばれています。また牛タンや笹かまぼこと並ぶ宮城県の三大郷土料理の一つです。
ずんだ餅の歴史
戦国時代の武将伊達政宗が活躍した頃にまで、ずんだ餅の歴史は遡ります。江戸時代中期にも茄子にずんだを和える料理がありましたが、砂糖が手に入るようになったのは幕末から明治時代頃なので、その頃に今のような甘いずんだ餅が食べられるようになったと言われています。枝豆が旬である夏の時期に、暑さで食欲が減退した時の栄養補給として重宝されていたのでしょう。伊達政宗も栄養補給やご褒美としてずんだ餅を味わっていたのかもしれません。
ずんだ餅の豆知識
- 枝豆に含まれるビタミンB1やB2などの成分は、エネルギー代謝を高め、疲労回復に効果的です。
- 枝豆は高タンパクで低脂質なヘルシーな食材で、美容や健康にも良い食材です。枝豆の旬である夏に食べると、体内の熱を下げる効果も期待できます。
- ずんだ餅は、そのまま食べるのはもちろん、アイスクリームや白玉団子と一緒に食べると、さらに美味しくなります。
薬剤師の食育コメント
枝豆には脳の活性化やコレステロール値の改善が期待できるレシチンが含まれています。また活性酸素を無害化するビタミンA、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄などのミネラルも豊富です。さらに脂肪の燃焼に効果的でアルコールの分解を助けるメチオニンも含まれています。
白玉団子で作るずんだ餅の作り方
材料|4人前
- 枝豆(塩茹で)・・・200g
- 砂糖・・・大さじ4
- 牛乳・・・小さじ4
- 白玉粉・・・200g
- 水・・・180ml
調理ステップ
- 塩茹でした枝豆の薄皮を剥き、すり鉢で少し滑らかになるまですりつぶします。(食感を楽しむ場合は、荒くすりつぶしてください。)
- 砂糖を混ぜ合わせ、牛乳を少しずつ加えながら滑らかさを出します。(滑らかさのお好みで分量を調整してください。)
- ボウルに白玉粉を入れ、水を少しずつ加えながら耳たぶ位の硬さになるまでこねます。
- 直径1〜1.5cm位の大きさに丸めて、真ん中をくぼませ成形していきます。
- たっぷりのお湯を沸かしたお鍋の中に、成形した白玉を茹で、浮いてきてからさらに1分茹でた後、たっぷりの氷水の中に入れて冷やします。
- しっかり水切りをした白玉団子の上に、たっぷりとずんだをかけたら出来上がりです。
※ 白玉団子は、水の代わりに絹ごし豆腐を入れて捏ねて作るとヘルシーでもちもちした白玉団子になります。