朴葉味噌(岐阜県)
「朴葉味噌」は、岐阜県北部地方である飛騨高山の郷土料理。飛騨高山地域の山林で多く自生する朴の葉の上に地元の麹味噌にネギなどを混ぜ合わせたものを乗せて焼いたシンプルな調理法です。朴葉は皿の代わりだけではなく、燃えにくく、また殺菌効果がある為、食材のカビ発生を予防してくれる役割があります。そして朴葉の香ばしい香りに包まれた食材を楽しむ事ができます。
朴葉味噌を炊き立てのご飯の上に乗せて食べるのが主流な食べ方で、白米との相性は抜群です。他にもおにぎりの表面に朴葉味噌を塗り、焦げ目がつくまで焼いた焼きおにぎりや、魚、地元の名物飛騨牛などを合わせて焼くのが人気です。
朴葉味噌の歴史
林業が盛んな飛騨高山地域で山仕事を生業とする杣人たちが、山で食事を温める為に寒くなり落ちた朴の葉を皿代わりとして使ったのが始まりと言われています。その後、この地域での名物として広まり、今も特産物として愛されています。
朴葉味噌(岐阜県)の豆知識
- 味噌の特徴は?
飛騨高山地域で作られている味噌は、甘みが強く、塩気が少ない特徴のある麹味噌です。味噌にみりんや砂糖などの調味料を加えて、甘みとコクを出す事もあります。 - 朴葉の保存法は?
寒くなると落ちる葉を拾い集め、塩水に3日程度浸し、陰干しして保存しています。
薬剤師の食育コメント
味噌の原料の大豆には良質なタンパク質が含まれ、大豆の脂肪にはコレステロールを鎮める働きがあります。飛騨牛(牛肉)を合わせて食べる事により、タンパク質や鉄分などのミネラルを豊富に含む牛肉、貧血や冷え性の改善に役立ちます。
朴葉味噌の作り方
材料|2人前
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【材料】
- 朴葉・・・1枚
- しいたけ・・・2ケ
- 長ネギ・・・1/2本
- 味噌・・・大さじ3
- 酒・・・少々
- みりん・・・少々
- 砂糖・・・大さじ1
調理ステップ
- 朴葉を洗ってから水に浸しておきます。
- しいたけは石づきを取り千切りに、長ネギは小口切りにします。
- 味噌と他の調味料をよく混ぜ合わせておきます。
- 朴葉の水気を切り、味噌を乗せる面に油を塗ります。
- 七輪の上に(フライパンやホットプレートでもOKです。)朴葉を乗せ、その上に②と③を置いて弱火でじっくり焼いていきます。焼きながらいただきましょう。