静岡おでん(静岡県)

日本の郷土料理「静岡おでん(静岡県)」|食育大事典

静岡おでん(静岡県)

静岡おでんの歴史

子どもたちのおやつとして親しまれてきた駄菓子屋発祥の「静岡おでん」。現在でも駄菓子屋はもちろん、静岡市内のおでん街などで食す事ができます。昆布や鰹節、濃口醤油をベースにした黒い出汁の中で、串に刺した黒はんぺんや牛筋、静岡がんも、玉子、大根などをしっかりと煮込み、ダシ粉と青海苔を具材にかけて食べるのが「静岡おでん」の大きな特徴と言えます。

静岡おでんの豆知識

  • 黒はんぺんの正体は?
    静岡県で漁獲量の高い鯖や鰯を使い、身だけでなく骨や血合い、そして皮まで丸ごとすり潰し加工をするとグレーの色合いの香ばしい黒はんぺんが出来上がります。白はんぺんと比べると少し固い食感が特徴です。静岡県民のソウルフードとして愛されています。
  • ダシ粉とは?
    魚を粉末にして作られるダシ粉は、静岡独自のものです。静岡県のB級グルメで有名な「富士宮焼きそば」を始め、煮物やお浸しにも静岡県民はかけて食べるそう!

    薬剤師の食育コメント

    静岡おでんに欠かせない「黒はんぺん」に使われる青魚には、カルシウム、ミネラル、鉄分、ビタミン、DHA、EPAなどが含まれています。貧血予防、歯や骨の形成、疲労回復、血液をサラサラにし、記憶力や視力の向上に役立ちます。またトッピングの「青のり」には、カリウム、マグネシウム、マグネシウム、βカロテン、葉酸が含まれます。カリウムは血圧上昇を抑えて、マグネシウムは神経の興奮を抑えてくれます。βカロテンには抗酸化作用があり、免疫を正常に保つ働きがあります。また葉酸は脳卒中や心筋梗塞を防いでくれる働きがあります。

    食育大事典の郷土料理

    静岡おでんの作り方

    静岡おでん(静岡県)の作り方

    郷土料理材料材料|4人前

    • ◾️具材
    • 大根・・・1/3本
    • 茹で卵・・・4個
    • ちくわ・・・2本
    • ちくわぶ・・・1本
    • 糸コンニャク・・・4ケ
    • 黒はんぺん・・・4枚
    • ◾️牛筋出汁
    • 牛筋・・・250g
    • 醤油・・・大さじ2
    • 砂糖・・・大さじ1
    • 水・・・1200cc
    • ◾️おでん出汁
    • 水・・・1000cc
    • 昆布・・・10g
    • 醤油・・・大さじ4
    • 酒・・・大さじ2
    • みりん・・・大さじ1
    • 砂糖・・・大さじ1/2
    • だしの素・・・大さじ1
    • 塩・・・少々
    • ◾️トッピング
    • 青のり・・・適量
    • ダシ粉・・・適量

    郷土料理調理ステップ調理ステップ

    1. 大きめの鍋におでん出汁の分量の水と昆布を入れて30分程度置きます。(火はつけません)
    2. 鍋にたっぷりの水(分量外)と牛筋を入れてから中火で火を入れていきます。沸騰し灰汁が出てきたら、そこから3分茹でて火を止めます。ザルにあげてからぬるま湯(分量外)で牛筋についている灰汁を洗い流します。
    3. 鍋に牛筋出汁の材料と②の牛筋を入れて火を入れ、沸騰したら火を弱め、さらに2時間程度じっくり煮込みます。
    4. 大根は、皮をむき3cm幅に切り、周りの面取りと表面に隠し包丁を入れます。米の研ぎ汁(分量外)を鍋に入れ沸騰させてから、大根を入れ、弱火で15分位茹で、竹串がスッ通れば、水で洗っておきます。
    5. 鍋に水(分量外)を入れ沸騰したら、糸コンニャクを2〜3分茹で、茹で上がればザルに上げておきます。
    6. 鍋に水(分量外)を入れ沸騰したら、中火にしてから卵を入れて7分程度茹でます。茹で上がった卵は水(分量外)の入ったボールに移して粗熱を取ります。粗熱が取れたらできるだけ早く殻を剥きます。
    7. ちくわは半分斜め切り、ちくわぶは4等分に斜めで切っておきます。
    8. 下ごしらえができた具材を竹串に刺します。大根や卵は刺さなくてもOKです。
    9. ①を火につけ、沸騰する直前に昆布を取り出し、③の牛筋出汁と合わせて温めます。フツフツとしてきたところにおでん出汁の残りの調味料を入れ、軽く混ぜ合わせます。
    10. ⑨に具材を入れ、沸騰させないように弱火で2〜3時間煮込みます。
    11. 静岡おでんをお皿に盛り、ダシ粉と青のりをトッピングしたら完成です。

    ※ 黒はんぺんがない時は、じゃこ天や魚介のつみれなどを代わりに入れても美味しいです。
    ※ 牛筋を煮込むのが面倒な場合は、下処理済みの牛筋を他の具材と一緒に煮込んでもOKです。