ズッキーニ
北アメリカからメキシコ辺りが原産地の「ズッキーニ」は、16世紀ごろヨーロッパへ伝わり、特に南フランスからイタリアにかけて普及した食材です。フランスのラタトゥイユやイタリアのカポナータなどの料理に使われていることでも有名です。
日本へはイタリア料理が人気となった1970年代後半頃にアメリカから輸入されたのが始まり。今では日本でも生産され、宮崎県や長野県などが主な産地です。
形状がきゅうりに似ていて同じくウリ科ですが、実はつる性の一年草であるカボチャ(ペポカボチャ)の仲間となります。
ズッキーニの旬は初夏から夏(6〜8月)です。ペポカボチャの仲間なので収穫後は追熟しませんが、新鮮なうちにいただくのが美味しい食材です。また炒め物などの油調理をすることでβカロテンが流れてしまわず栄養素を効率良くいただくことができます。
ズッキーニの栄養成分
・カリウム
ナトリウム(塩分)を排出する役割があり、むくみを防ぎ、高血圧を予防する効果が期待されます。またナトリウムとのミネラルバランスを調整する働きや、筋肉の痙攣などを防ぐ効果もあります。
・ビタミンC
コラーゲン生成を助け、メラニン生成を抑える働きがあります。風邪予防や疲労回復、さらには肌荒れに効果的です。また卵や牛乳などに含まれる鉄分の吸収を助ける働きもあるので、一緒に食べると効率良く栄養素を摂取できます。
・βカロテン
皮膚や粘膜を丈夫にし、免疫力を高める働きがあります。活性酸素の発生を抑え、さらに抗酸化作用があるので、代謝が促進され、アンチエイジング効果が期待できます。
・ビタミンB群
ビタミンB1、B2、B6などが含まれます。三大栄養素の代謝をサポートしてくれます。
ズッキーニの選び方・保存方法
・選び方
新鮮なうちに食べるのが美味しい食材です。選ぶ時は、切り口を見て新しそうなものを選んでください。育ち過ぎた太いものは美味しくないので、大き過ぎず上から下まで太さが均一なもの、そして表面が艶々したものが良いでしょう。
・保存方法
温度が低いと傷みが早まります。キッチンペーパーなどに包み、冷暗所に保管しましょう。また切ったものは冷蔵庫に入れて、早めに使いましょう。食感が損なわれるので冷凍保存はおすすめできません。
ナスとズッキーニのパングラタン
(リコピン豊富なトマトソースが効いてます。)
材料|4人分(塩分量0.8g)
- ズッキーニ・・・・200g
- ナス・・・・160g
- バゲット・・・・1cm厚・8切れ
- 粉チーズ・・・・大さじ2
- 塩・・・・適量
- オリーブ油・・・・適量
- [トマトソース]
- ホールトマト・・・・400g
- ニンニク・・・・1かけ
- オリーブ油・・・・大さじ1
- 白ワイン・・・・大さじ1
- 塩・・・・小さじ1/4
- バジル(乾燥)・・・・小さじ1/4
- ローリエ・・・・1枚
ナスとズッキーニのパングラタン|作り方
- トマトソースを作る。ホールトマトは汁と実を分け、実の中身をザルに通して種を取り除き、一口大に手でほぐして汁とあわせておく。
- フライパンに、オリーブ油と軽くつぶしたニンニクを加え、弱火にかける。ニンニクの香りが立ってきたら、(1)を加えてひと煮立ちさせる。
- (2)に白ワインを加えて再び煮立たせ、塩、ローリエ、バジルを加え、時々木ベラで混ぜながら、汁っぽさが無くなるまで加熱し、火を止める。ローリエとニンニクを、取り除く。
- オーブンを200度に予熱しておく。ズッキーニとナスは、1cm厚の輪切りにする。バゲット(フランスパン)も1cm厚にスライスする。
- 天板に薄くオリーブ油を塗り、ズッキーニとナスを、出来るだけ重ならないように並べる。塩を振り、予熱しておいたオーブンで13~15分ほど、軟らかくなるまで加熱する。野菜を取り出したら、オーブンはそのまま温めておく。
- 大き目の耐熱皿にズッキーニを平らに並べ、トマトソースの半量をかけて広げる。その上にナスを並べ、残りのトマトソースをかけ、平らにならす。更にバゲットを並べたら、粉チーズを満遍なくかける。オーブンに入れて、焼色が付くまで過熱する。熱いうちに、取り分けていただきます。