ホウレンソウ
ホウレンソウの原産地は西アジアのコーカサスからイランにかけてで、日本へは江戸時代の初期頃中国から渡来したといわれています。漢字では「菠薐草」と表記し、「菠薐」とはネパール、またはペルシャのことです。「法蓮草」や「鳳蓮草」とも書きます。ホウレンソウは通年スーパーでみかけますが、その旬は11〜1月で、この時期には糖度が上がって甘味が増し、栄養価も高くなります。
ホウレンソウの栄養価
ホウレンソウはβ-カロテン、ビタミンC、鉄を多く含んでおり、緑黄色野菜を代表する大変栄養価の高い健康野菜です。虚弱体質の人の体質改善などには最適の野菜と言えるでしょう。また、大変消化のよい野菜なので、病人の栄養補給や老若男女を問わず積極的に食べてほしい野菜です。
・β-カロテン
β-カロテンはガンや動脈硬化などの予防に役立ちます。また、体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAには皮膚や粘膜、髪、目の働きを正常に保つ、肺や気管支などの呼吸器系統の病気の感染に対して抵抗力をつける、生殖機能を維持する、成長を促進する、といった働きがあります。
・マンガン
根元の赤い部分にはマンガンが多量に含まれており、骨の形成を促すはたらきがあります。
・カルシウム
カルシウムは、丈夫な骨と歯をつくるためには欠かせないミネラルです。体内にあるカルシウムの約99%は、骨にあると言われていますが、残りの1%は、血液や細胞などに存在し、体の機能を正常に保つために大切な働きをします。
・鉄
鉄は、血液に含まれるヘモグロビンの合成に必要なミネラルで、体の各器官に酸素を運ぶ働きがあります。鉄が不足すると、体に酸素が行き渡らず、息切れ、めまいなどの症状が起こります。ホウレンソウには鉄の吸収を助けるビタミンCも豊富に含まれています。
・ビタミンC
ビタミンCには、肌の張りを保ってしみやしわを防ぐ作用や、ウイルスや細菌に対する抵抗力を高め、風邪や感染症を予防する働きの他、ストレスを和らげる、血中コレステロールを下げる、発ガン物質の生成を抑える、コラーゲンを生成する、鉄の吸収を助けるなど、様々な役割があります。
・カリウム
カリウムは、ナトリウムと共に細胞内外の水分バランスを調節したり、神経の伝達や筋肉の機能調節に働きかけるミネラルです。
ホウレンソウの選び方・保存方法
葉がシャキッとしていて厚みがあり、濃い緑のもの、根元からボリュームがあって、根元の赤色が強いものを選んでください。根元の赤色はマンガンの色で、この赤みが強いほど甘味も強くなります。色が濃く新鮮で、葉のボリュームがあるものを選ぶのがおすすめです。
冷蔵庫で保存する場合、濡らした新聞紙やキッチンペーパーで包み、ビニール袋に入れて野菜室に立てて保存してください。冷凍する場合は、切らずにかために茹でてから、水気をよく絞り、それから切って使う分を小分けにしてラップに包んで保存してください。
ホウレンソウとナメコの黒ゴマ和え
材料|4人分(塩分量0.4g)
- ホウレンソウ・・・・100g
- コンニャク・・・・100g
- ナメコ・・・・60g
- ミツバ・・・・15g
- 黒ゴマ・・・・大さじ1
- ミリン・・・・大さじ1
- しょう油・・・・小さじ2
- 砂糖・・・・小さじ2/3
ホウレンソウとナメコの黒ゴマ和え|作り方
- ホウレンソウは茹でて水に取り、水気を絞って2cmの長さに切る。
- コンニャクは4等分に切ってから3mm幅のうす切りにする。ミツバは、葉の部分をざく切りにし、茎は1cmの長さに切る。
- ミリン、しょう油、砂糖を混ぜあわせて調味液を作る。
- 鍋に湯を沸かし、コンニャクとナメコを茹で、ザルにとる。
- ホウレンソウ、ミツバ、コンニャク、ナメコに粗くつぶした黒ゴマを加え、(3)の調味液で和える。4等分にして小鉢に盛り付ける。