ひんやりとしてみずみずしいわらび餅。わらび餅は、でんぷんに水を加えて練りながら加熱し、糊状にしたものを冷やして作ります。
現在市販されているもののほとんどは、サツマイモやタピオカなどのでんぷんを代用にしたり、葛粉などを配合して作られていますが、本来は、山菜でおなじみのワラビの根茎に含まれるでんぷんから作られます。
ワラビのでんぷん(本ワラビ粉)は、真っ白ではなく灰色がかったくすんだ色をしているので、本ワラビ粉でわらび餅を作ると、茶色がかった黒っぽい色合いになります。
しかし、本ワラビ粉で作ったわらび餅は保存に向かないため、出来上がったらすぐ食べることが望ましいことや、ワラビは収穫や精製するのに大変手間がかかり、今ではクズの根から作られる葛粉以上に希少価値が高いこともあり、本来のわらび餅は、手に入れることの難しいお菓子なんだそうです。