古代から、旅や農作業に出かける際に携帯食として用いられ、現在の弁当のルーツになるとも言われているものに、糒(ほしいい)があります。
炊いた米を干して乾燥させたもので、水分が少ないために保存性が高く、軽いので携帯にも優れています。
水やお湯でふやかして食べるのはもちろん、そのままでも食べられるので、便利に活用されていたのだとか。戦国時代の武士は、糒を麻の袋に入れ、腰から下げて戦に向かったのだそうです。
このような米飯は、現在では乾燥米飯(アルファ米)として、登山用や災害時、非常時の備蓄米などとして利用されています。
また弁当が、現在のような弁当箱に詰められるスタイルになったのは、安土桃山時代のことであるといわれています。