花を見るだけではなく、桜餅や桜湯などの食用にもされる桜。
まず桜の葉の塩漬けは、産毛も少なく柔らかで食べやすい、大島桜の若葉が主に使われます。葉を収穫するために栽培される桜は、一般に見られるような背丈の高い木ではなく、収穫しやすいよう人の背丈ほどで栽培されているんだとか。桜の葉独特の甘い香りは、クマリンという香り成分で、塩漬けにすることで発生し、それに伴って抗菌作用も生まれるんだそうです。
花漬けは、発色や香りがよく、形もしっかりしている八重桜が最適とされ、特に関山という品種が多く使われています。八分咲きのところを摘み取り、加工されます。桜の葉と花、食すのに最適なのは、別の品種だったんですね。