椿餅や桜餅、柏餅といった和菓子に、正月にかかせないウラジロや弁当などで活躍のバラン、朴や柿、笹の葉で包んだ寿司など、日本には葉を活用したものが数多くあります。
これらは古来、葉を器として使っていた名残ともいえますが、何かと役立つ効果があるんです。味移りを防ぐことに、持ち運びのしやすさ、手で直接食物に触れることなく、いただくことが出来るという利便性もありますし、それぞれの葉が持つ芳香も期待できます。
でも一番のポイントは、殺菌・抗菌作用があることでしょう。例えば魚を使った寿司も、酢を使うと共に笹や柿などの葉で包むことで、より保存性を高めることができます。
現在では、ビニールなどの代用品が使われるなど、仕切りや飾りの役目としてのみに使われることが多くなりましたが、冷蔵庫のなかった昔には、鮮度を保つためにかかせないものだったのです。