スペイン版炊き込みご飯ともいえる、パエリア(パエジャ)の色と香りは、サフランによるものです。
サフランは、地中海原産の、秋に咲くアヤメ科の多年草で、クロッカスの仲間なんだそうです。淡い紫色の花なのですが、サフラン独特の香りと色は、この花の3本に枝分かれした雌しべを摘み取って乾燥させたものです。
小さな花からすべて手作業で摘み取る手間と、たった1gのサフランを作るためには約150~170個もの花が必要なこともあり、世界一高価なスパイスとして知られていますが、ほんの少しの量でも、鮮やかな黄色と香りが楽しめます。
主に、パエリアやブイヤベースなど、魚介を使った料理によく使われ、お菓子に利用したり、サフランティーとしてもいただけます。漢方では、消化促進、強壮作用、婦人病などで処方されるものもあるそうです。