餡(あん)は、その材料や製造工程によって様々な種類がありますが、主流なのは小豆のつぶあんとこしあんでしょう。
つぶあんは、アズキの粒をつぶさないように炊き上げたもの。つぶし気味で皮を取り除かないものを、つぶしあんと呼び分ける場合もあります。
こしあんは、やわらかく煮たアズキを裏ごしして皮を取り除き、練り上げたものです。
小倉あんは、こしあんに、大納言など大粒のアズキを蜜煮にしたものを混ぜ合わせて作ります。こしあんの中の小豆の粒が、シカの斑点模様(鹿の子柄)のようにみえるとも例えられます。
そしてつぶあんのことも、小倉あんと呼ぶことがあります。
つまり、粒がある、皮を残しているものを総じて小倉あんとして、こしあんと呼び分けている場合が多くあるようです。
ちなみに小倉あんという呼び名は、小倉百人一首でも知られる京都の小倉山が由来だと言われています。