米粉は主に、精白したうるち米かもち米を、そのまま製粉したものと、加熱(糊化・アルファ化)してから製粉したものに分けられます。
上新粉(新粉・上用粉)は、うるち米を製粉したもの。もち粉は、もち米を製粉したものです。白玉粉は、浸水したもち米をすり潰して乾燥させたもので、昔は寒さの厳しい時期に作られたことから、寒ざらし粉とも言われます。上新粉は、柏餅や月見団子など、歯切れがよく弾力のある餅菓子や、ういろうなどの蒸菓子、煎餅など、和菓子の材料として幅広く使われています。
もち粉や白玉粉は、求肥や大福餅、白玉団子など、伸びがよくなめらかな仕上がりの菓子に使われます。それぞれの特徴を踏まえて配合したり、かるかん粉や落雁粉、団子粉など、その用途に応じて加工されたものもあります。他にも、関西風の桜餅に使われる道明寺粉は、蒸したもち米を乾燥させ粗く砕いたもの。さらに、粉砕の度合いや加熱の有無などで、みじん粉、寒梅粉、新引粉、上南粉などがあり、地域によっても呼び方が変わるなど、多種多様です。
また、最近では小麦粉の代わりに使える米粉もあるようで、小麦アレルギーの人でも食べられるパンが焼けるなど、米粉は様々な広がりを見せています。