古来、祝い事には欠かせない餅。鏡餅は、神様があらゆるところに宿っていると信じられていることから、神棚や床の間だけではなく、各部屋や台所、道具類など、色々なところに供えられ、神々への感謝と一年の無事を願ってきました。鏡餅の起源は、神事に使われた青銅の鏡をかたどったものだといわれます。また円、丸い形は”たま”に通じ、魂が宿るもの、二段重ねるのは日と月を表すなどと考えられています。地域によって飾り方に違いはありますが、家系繁栄の「だいだい」、長寿を願う「ウラジロ(シダ)」「イセエビ」、喜ぶの「昆布」、稲穂が垂れ下がる様子を表した四手(シデ)または御幣(ゴヘイ)は豊作を祈願し、紅白は魔よけを示す色など、それぞれに意味が込められています。ちなみに、29日は「苦」に通じ、31日は「一夜飾り」と嫌われるので、この日を避けて飾るようにします。