シュークリームのシューは、フランス語でキャベツのこと。ふんわりと膨らんだ形は、確かにキャベツのようですね。
シュー生地の主な材料は、小麦粉、牛乳、バター、卵などですが、泡立てた卵や膨張剤とは違う、ふくらむための原理が働いています。シューを上手く作るには、まずゴム製の風船のように、薄く伸ばしても破れにくい、粘りのある生地を仕上げることです。そのためには、生地を火にかけながらしっかり混ぜ合わせて、糊化させる必要があります。生地を焼き上げる時は、オーブンを十分に温めて、温度を保つことが大切です。
シュー生地に熱が加わると、生地に含まれる水分が気化して、外に逃げようとします。それが、生地を膨らませる力となります。高温で、一気に水蒸気を発生させて生地を押し広げ、その広がった形をしっかり焼き固めることで、空洞を保持し、シューの形が決まります。この時の温度が低かったり、オーブンの扉の開閉で温度が下がってしまうと、生地が膨らまなかったり、しぼんでしまう原因となります。
シューを作るには、生地作りと焼き方の両方に、コツがあるんですね。