チーズを使った菓子の誕生は、古代ギリシャにまでさかのぼるとされています。「神の授け物」として珍重されたチーズを使い、牛乳やラード、小麦粉などを混ぜてイチジクの葉で包み、ゆでられたもので、ハチミツをかけて食べたんだとか。オリンピックで選手に振舞われた、といった記録が残っているそうです。これが、ローマ人によって各地に広まり、様々なチーズ菓子が作られるようになります。
例えばベイクドチーズケーキは、ポーランドの郷土菓子がルーツと言われています。またヨーロッパからアメリカへ渡った移民により、ニューヨークチーズケーキが誕生したんだそうです。
日本最古のチーズは、飛鳥時代のものとされてますが、チーズの製造が始まったのは、明治に入ってからのことだとか。これを使った菓子の記述も見られますが、浸透はしなかったようです。チーズケーキが一般にまで広まったのは、戦後のことでしょう。
豊かになった食生活と、冷蔵庫の普及により、生菓子も流通するようになります。レアチーズケーキやベイクドチーズケーキの発売、そしてティラミスなどがブームとして全国に広まり、今やチーズケーキは、定番の洋菓子の一つとして、親しまれています。