フランス語で三日月を意味するクロワッサン。この形の由来にも色々とあるそうです。
例えば、17世紀のウィーンにて、トルコ軍の侵入に気づいたパン職人が軍隊に知らせたことにより、攻撃を防ぐことができたとして、トルコの象徴である三日月をかたどったパンが作られるようになった、というような説があります。
また、フランスには、マリー・アントワネットによって持ち込まれたといわれています。
とはいえ、現在のようなパン生地にバターを折り込むレシピが広まるのは、20世紀になってからのようです。パリパリとしてこんがりと焼けた皮にバターの風味、何層にも重なった生地が特徴的なクロワッサンですが、フランスでは、使われている油脂の違いが見ためでわかるように、形状を変えて作っているそうです。
両端がまっすぐなものは、クロワッサン・オ・ブール(croissant au beurre)。ブールとはバターのことなので、生地にバターを使って作られたクロワッサンとなります。両端を曲げた三日月形のものは、クロワッサン・オルディネール(croissant ordinaire)。オルディネールには、普通の、日常のといった意味があり、マーガリンなどの油脂を使っているものなんだそうです。