四角く成型してないおぼろ豆腐などの豆腐は、基本的に木綿豆腐の工程から作られます。
木綿豆腐は、温かい豆乳に凝固剤を入れて固めたものを、崩して型入れし、圧搾して形作ります。この型入れする前の、温かく固まったばかりのものは、ゆるゆるとやわらかく、崩れやすい状態です。そのおぼろげな様子から、おぼろ豆腐ともいうんだそうです。
これを、寄せる、汲み上げるなどして器に盛ると、寄せ豆腐やくみ豆腐、汲み上げ豆腐と呼ばれ、ザルに盛ったものが、ざる豆腐です。ザルに盛ると、自然に水切りされるので、ややしまった豆腐となります。
つまり、工程は同じでも、その状態を示したり、取り出し方や器により、呼び方が異なるわけです。
沖縄のゆし豆腐、中国の豆腐脳や豆腐花なども、おぼろ豆腐の仲間なんだとか。地域や店によっても、色々な呼び方がありそうですね。