豆腐を水切りしてつぶし、小さく刻んだ野菜などを混ぜ込んで丸め、油で揚げたがんもどきは、関西ではひろうす、ひりょうず、といった名称で親しまれています。
それぞれ呼び方の違いだけで同じもののようですが、原点はまったく別の、違う食べ物だったそうです。
がんもどきは、雁(ガン)の肉に似せたもどき料理「雁擬」だった、「糟鶏」というコンニャクを使った精進料理が変化したもの、などと言われています。一方のひろうす、ひりょうずは、ポルトガルから伝来した南蛮菓子「フィリオース」が転じたもの、またフィリオースに製法の似た豆腐料理だった、などと言う説があります。漢字では「飛龍頭」「飛龍子」といった当て字にすることから、龍の頭の形に似たもの、とも言われています。
なぜ、コンニャクが豆腐になったのか?、甘いお菓子が豆腐料理に変わったのか?、がんもどきとひろうすが同一のものになったのか?など、はっきりとした由来は謎のまま、なんだそうです。