柿の渋の正体はシブオールと呼ばれるタンニンの一種。実は甘柿も渋柿も、渋の量は変わらないそうです。
タンニンには水溶性と不溶性のものがあり、水溶性のタンニンは口に入れると溶け出して渋く感じます。甘柿は熟すにしたがって、水溶性だったタンニンが不溶性に変わり、食べても渋みを感じないようになります。甘柿でも、熟しきらないものを食べると渋く感じるのはこのためなのです。またゴマのような黒い点がみられる事がありますが、これは不溶性に変わったタンニンです。
渋柿は熟しても不溶性にはなりにくいため、アルコールや湯、炭酸ガスを使ったり、干し柿にする等の方法で、水溶性のタンニンを不溶性にする作業(渋抜き)を行います。こうすることで、渋みが溶け出さずにおいしく食べられるようになります。